研究課題/領域番号 |
21H00575
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菅原 由美 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (80376821)
|
研究分担者 |
黒田 景子 鹿児島大学, 総合科学域総合教育学系, 教授 (20253916)
宮崎 恒二 東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (40174156)
二宮 文子 青山学院大学, 文学部, 教授 (40571550)
吉本 康子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (50535789)
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (70217462)
塩崎 裕子 (久志本裕子) 上智大学, 総合グローバル学部, 准教授 (70834349)
山根 聡 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (80283836)
青山 亨 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90274810)
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90274993)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | イスラーム化 / 英雄伝 / 普遍史 / スーフィズム |
研究実績の概要 |
東南アジアのイスラーム化は13世紀末に始まるとされているが、「イスラーム化」という表現には多くの意味が含まれており、地域や時代によってその意味が大きく異なる。本研究は、東南アジアにおけるイスラーム化を、ペルシャやインドの影響を受けた14~17世紀「イスラーム化前期」と、アラブの影響を受ける18~19世紀「イスラーム化後期」に区分し、東南アジアがイスラーム化前期にどのような新しい宗教体系としてのイスラームを受容したのかを、その時代の東南アジア諸語(アチェ、マレー、ジャワ、チャムなど)史料分析を通して解明することを目的とする。その際、ペルシャやインドにおけるイスラーム化過程と比較した分析をおこなう。初年度である2021年度は、各研究者が「イスラーム化」を表す各現地諸語の文書として、分析するべき史料について、研究背景とともに調査をおこない、最終成果のために分析する史料の選定をすすめた。国内研究会を4回行い、経過発表を行った。ハイブリッド形式で国際シンポジウムもおこない、2021年度の研究成果について、フランス、オランダ、インドネシアの海外研究協力者と共有し、さらに2022年度の各自の調査として行うべきことを議論した。また、ジャワ語文書コンコーダンス(Javanese Documents Online/ JVDO)の整備について話し合い、外部の研究者がより利用しやすいように修正を施した(未公開)。マレー語史料講読研究会を行う予定であったが、調整ができなかったため、担当者と協議の上、2022年度にオンラインでおこなうこととした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述の通り、各研究者が「イスラーム化」を表す各現地諸語の文書として、分析するべき史料の選定のための研究をおこない、各自発表し、ディスカッションをおこなったが、2021年度は海外調査をおこなうことができなかったため、各自がさらに調査をする必要がある。また海外の研究者との意見交換により、さらに検討すべき内容があきらかになった。今のところ、大きな遅れは生じていない。
|
今後の研究の推進方策 |
2022度は2023年度に日本で開催を予定している国際シンポジウムの準備をおこなう。まず各研究者に、昨年より分析している史料に関して、引き続き調査・分析を続けてもらい、その成果を国際シンポジウムで発表する内容の経過報告として、国内研究会で発表してもらう。また、国際シンポジウムで招待すべき海外研究者の選定をおこない、プログラム及び日程・場所を決定する。また、ジャワ語文書コンコーダンス(JVDO)修正版に合わせて、掲載するジャワ語文書の体裁を整え、2022年度中に公開する予定である。
|