研究課題/領域番号 |
21H00589
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
関根 達人 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00241505)
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研究分担者 |
渡辺 芳郎 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (10210965)
麻生 伸一 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 准教授 (30714729)
森 達也 沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 教授 (70572402)
宮城 弘樹 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (70757418)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 奄美群島 / 葬墓制 / 陶磁器 / 洗骨 / 編年 / 喜界島 / 石厨子 / 古墓 |
研究実績の概要 |
奄美群島のうち喜界島から古墓調査を開始することし、2021年6月には喜界島教育委員会、埋蔵文化財センター、地元町会など関係機関・関係者をまわり古墓調査の目的と方法について説明し調査協力を求めるとともに、SfMによる古墓内部の写真測量のテスト、未確認の古墓の踏査などを行なった。踏査の結果、先行研究である「喜界島の風葬墓」に掲載されていない掘り込み式崖墓を合計10基新たに確認することができた。これによりこれまで喜界島で確認されている古墓の数は、滅失したものも含め、掘り込み式崖墓(ムヤ)175基、ヤバヤ3基となった。踏査の結果を踏まえ、開口しているにもかかわらず、改葬があまり行われておらず、古墓内部が良好な状態で残されている古墓37基を選び、蔵骨器や供膳具の悉皆調査(本調査)をすることとし、うち33基については、2021年6月と9月の2回に分けて墓室内部の詳細な写真撮影を行い、SfMにより古墓内部の平面画像を作成した。2022年2月の第1次本調査では、赤連ターツーミーの古墓群4基、赤連喜界高校南側の古墓群5基、池治の古墓群2基、島中の古墓群2基、大朝戸フェンフィルの古墓群1基、中熊の古墓群3基、坂嶺の古墓群5基、坂嶺北崖の古墓群2基、小野津クルムイの古墓群4基、小野津ヒギャンマスカナの古墓群2基の計30基について、墓室内に残されている蔵骨器と供膳具の悉皆調査を行った。調査後直ちに来年度の調査報告書の刊行に向け、調査データの整理と分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初2ヶ年を予定していた喜界島の古墓調査について、1年目で全体の8割近くの古墓の調査を終えることができた。このペースで行けば3年目に予定していた与論島の古墓調査を2年目に前倒しで開始できる可能性が高い。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は喜界島の残り7基の古墓調査と、与論島の古墓の踏査、調査する古墓の選定、写真測量などの予備調査を進める一方、喜界島の古墓調査データの整理・分析を進め、年度末までに調査報告書『喜界島の古墓』を刊行する予定である。、
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