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2022 年度 実績報告書

奄美群島の葬墓制に関する考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21H00589
配分区分補助金
研究機関弘前大学

研究代表者

関根 達人  弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00241505)

研究分担者 渡辺 芳郎  鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (10210965)
麻生 伸一  琉球大学, 人文社会学部, 教授 (30714729)
森 達也  沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 教授 (70572402)
宮城 弘樹  沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (70757418)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード奄美群島 / 葬墓制 / 陶磁器 / 洗骨 / 編年 / 喜界島 / 石厨子 / 古墓
研究実績の概要

昨年度に引き続き喜界島の古墓に関して、2022年8月に2次調査を行った。2次調査では、赤連イトゥンバヤの古墓群2基、中間・先内の古墓群2基、大朝戸集落内の古墓1基、大朝戸の古墓1基、手久津久の久保古墓1基の計7基を調査した。2022年5月26日には日本考古学協会第88回総会研究発表において、「SfMによる奄美群島の古墓の写真測量」という題でポスター発表を行い、そのなかで喜界島の古墓の調査についても概要報告を行った。
2022年8月には令和5年度に予定している与論島の古墓の本調査に向け、与論島内の古墓の踏査を行い、調査対象として選んだ保存状態のよい古墓に関してSfMによる写真測量を実施した。また与論島では近現代の洗骨・再葬用の厨子甕がよく残っている前浜墓地で、ドローン撮影を行い、厨子甕の位置図を作成した上で、339基の厨子甕の調査を行った。また前浜墓地の祭祀継承者に対して厨子甕による洗骨・再葬に関する聞き取り調査や前浜墓地で用いられている洗骨・再葬用厨子甕を生産していた那覇市壺屋の窯業従事者の聞き取り調査も合わせて実施した。
2023年3月には調査報告書『喜界島の古墓』を刊行し、令和3・4年度の2ヶ年で調査した喜界島の古墓37基と、その古墓内に残されていた石厨子514基、厨子甕807点、木製厨子22点、供膳具(陶磁器)242点、供膳具(漆器)5点を報告するととともに、それらの分析結果から導き出された、喜界島の社会構造・親族組織・物流環境の特徴と変遷について考察を行った。また令和5年度の後半に予定している徳之島の古墓調査に向け、徳之島町・天城町・伊仙町の三町内にある古墓の踏査と予備調査も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

今年度の目標としていた調査報告書『喜界島の古墓』を予定通り刊行することができた。加えて、令和5年度前半に予定している与論町の古墓調査に関しては、今年度約5割近くを前倒しで調査することができた。令和5年度後半に予定している徳之島の古墓調査に関しても、古墓の選定した上で、本調査に必要な写真測量などの事前準備を終えることができた。

今後の研究の推進方策

令和5年度は8月に与論島で未調査の古墓4基の調査を行い、これまでに調査済みの古墓と合わせて年度末に調査報告書『与論島の古墓』を刊行する。またそれに先立ち2023年5月の日本考古学協会総会で、「奄美大島の洗骨・再葬墓」と「与論島近現代墓地の考古学的・民俗学的調査」の2本の研究発表を行う。2024年2月か3月には徳之島で古墓調査を行う。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 厨子甕銘書からみた近世琉球の人口変動に関する予備的研究2023

    • 著者名/発表者名
      宮城弘樹
    • 雑誌名

      沖縄国際大学社会文化研究

      巻: 13 ページ: 29-40

  • [雑誌論文] 石厨子の基礎的研究2022

    • 著者名/発表者名
      関根達人
    • 雑誌名

      日本考古学

      巻: 54 ページ: 19-42

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 奄美群島の古墓の地域性と年代観2022

    • 著者名/発表者名
      関根達人
    • 雑誌名

      栴檀林の考古学:大竹憲治先生古稀記念論文

      巻: 2 ページ: -

  • [雑誌論文] 墓からみた近世社会2022

    • 著者名/発表者名
      宮城弘樹
    • 雑誌名

      近世大名墓の新視点2 近世大名の葬制と社会

      巻: 2 ページ: 205-240

  • [学会発表] SfMによる奄美群島の古墓の写真測量2022

    • 著者名/発表者名
      関根達人・片岡太郎
    • 学会等名
      日本考古学協会第88回総会研究発表
  • [図書] 琉球弧の考古学2022

    • 著者名/発表者名
      宮城弘樹
    • 総ページ数
      127
    • 出版者
      啓文舎
    • ISBN
      978-4-906822-35-5

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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