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2023 年度 実績報告書

アルメニア高地における初期農耕の北方適応の過程を探る

研究課題

研究課題/領域番号 21H00598
配分区分補助金
研究機関東海大学

研究代表者

有村 誠  東海大学, 文学部, 教授 (90450212)

研究分担者 丹野 研一  龍谷大学, 文学部, 准教授 (10419864)
千本 真生  (財)古代オリエント博物館, 研究部, 研究員 (10772105)
本郷 一美  総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 准教授 (20303919)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードコーカサス / アルメニア / 中石器時代 / 銅石器時代 / 新石器化
研究実績の概要

1.レルナゴーグ遺跡の発掘調査を実施した。今年度の調査の目的は、昨年の中央発掘区の調査で確認された粘土層の堆積状況を確認すること、また東発掘区の調査を継続し、遺跡の範囲を再確認することであった。
【中央発掘区】:昨年度の調査では、発掘区西側の中石器時代文化層最下で確認された粘土層を自然堆積層と考えていた。しかし、粘土層にトレンチを入れて発掘したところ、粘土層中から黒曜石石器を発見したことから、人為堆積であることを確認した。厚さは1m以上にもなり、中石器時代の構築物としては、コーカサスで前例のないものである。粘土は極めて緻密で、若干の角礫が混ざっていることを除くと、混じり物の無い均質なものであった。一方発掘区東側でも、昨年度、粘土層最上部を確認していたが、今年度は粘土層の調査を開始した。粘土層最上部から深さ20cmまでの間で、発掘区北側において多数の獣骨を確認した。獣骨の付近にはまばらではあるものの、材と思われる炭化物が点在してい板。獣骨は解剖学的な位置をとどめていないことから、解体され、廃棄されたものであると思われる。今後、獣骨種の同定が進められる。
【東発掘区】:昨年度とは別な場所で2x2mの発掘区を設定して調査した。やはり文化層は確認できなかった。遺跡の範囲は、中央発掘区付近だけであることを再確認できた。
2.出土遺物の分析を各専門家が継続して行っている。C14年代測定、黒曜石の産地同定、土器の胎土分析などで成果が得られている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アルメニア側共同研究者の事情により、ハンジャン・ブルールの調査に着手できなかったため、上記の評価となった。

今後の研究の推進方策

レルナゴーグ遺跡の発掘調査を収束させるようにし、あわせて成果公表にむけて分析を進める。ハンジャン・ブルールやその他の銅石器時代遺跡の調査については、調査開始できるように相手国関係者と調整を続ける。しかし、これらの遺跡に着手できない場合も考え、過去の未分資料の分析も計画に入れたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アルメニアにおける先史文化の解明-レルナゴーグ遺跡の発掘調査(2023年)-」2024

    • 著者名/発表者名
      有村誠
    • 学会等名
      日本西アジア考古学会 第31回西アジア発掘調査報告会

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公開日: 2024-12-25  

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