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2021 年度 実績報告書

ラテンアメリカの民衆芸術に関する文化人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21H00655
配分区分補助金
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

鈴木 紀  国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 教授 (40282438)

研究分担者 本谷 裕子  慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (30407134)
細谷 広美  成蹊大学, 文学部, 教授 (80288688)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード芸術 / 文化人類学 / ラテンアメリカ / 民衆芸術
研究実績の概要

本研究の目的は、現代のラテンアメリカにおける民衆芸術の動態を解明することにある。令和3年度は、研究初年度にあたり1)民衆芸術の総括研究、2)民衆芸術の事例研究に着手した。またすでに研究成果がでたものについては口頭発表をおこなった。1)の総括研究はオンラインで研究会を開催し、研究代表および研究分担者2名の間で問題意識を共有した。2)については次の通りである。
鈴木紀(研究代表):アフロ=カリブ地域のマルーン(逃亡奴隷の子孫)の作品に焦点を当て、国立民族学博物館が所蔵するスリナム国のマルーンの木彫32点の資料分析をおこなった。またスリナム、仏領ギアナを中心とするマルーン系住民に関する民族学、人類学、歴史学、芸術学の文献収集をおこなった。当初予定したスリナムにおける調査は、相手国事情により実施できなかった。総括研究の暫定的な成果として、民衆芸術概念に関する新しい解釈を国内学会および国際学会(メキシコとスペイン)でおこなった。
細谷広美(研究分担者):ペルーの民衆・民族芸術のグローバル化及び民族・民衆芸術とアートの関係に関する調査を計画し、関連文献の収集をおこなった。また欧米におけるラテンアメリカのアート作品の受容に関する調査を計画し、イタリアのベネチアビエンナーレとドイツのドクメンタを訪問し、資料収集をおこなった。
本谷裕子(研究分担者):国立民族学博物館にて同館の収蔵するグアテマラの民族衣装に関する資料熟覧をおこなった。グアテマラにおける民族衣裳の知的財産権保護運動の調査を計画し、オンラインによる情報収集をおこなった。メキシコのオアハカ州に渡航し、アメリカ合衆国への移住体験を記録する刺繍絵の調査をおこなった。グアテマラに関する研究成果は、国際学会(スペイン)で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延により、当初計画した現地調査を予定どおりおこなえなかった。鈴木はスリナム調査、細谷はペルー調査、本谷はグアテマラ調査を、相手国事情によりそれぞれ見合せた。しかし文献調査、オンライン調査などを通じて、不十分ながら現地調査に代わる情報収集を行うことができた。

今後の研究の推進方策

研究代表者と研究分担者はそれぞれの調査地の状況を確認し、問題がなければ現地調査を実施する。文献研究と現地調査を組み合わせで事例研究を進める。また総括研究を進めるため、国内のラテンアメリカの民衆芸術に関する専門家へインタビュー調査をおこなったり、招聘して研究会を開催したりする。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ラテンアメリカの民衆芸術への新しい視点2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木 紀
    • 雑誌名

      月刊みんぱく

      巻: 546 ページ: 2-3

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 21世紀のクロニスタ(記録者)2023

    • 著者名/発表者名
      細谷広美
    • 雑誌名

      月刊みんぱく

      巻: 546 ページ: 4-5

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 米国への越境と移住を描く2023

    • 著者名/発表者名
      本谷裕子
    • 雑誌名

      月刊みんぱく

      巻: 546 ページ: 6-7

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ラテンアメリカのアルテ・ポプラルー多様性と歴史性ー2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木 紀
    • 学会等名
      日本ラテンアメリカ学会
  • [学会発表] Challenges of a Multilingual Museum in an Overwhelmingly Monolingual Country2022

    • 著者名/発表者名
      Motoi Suzuki, Ritsuko Kikusawa
    • 学会等名
      Language(s) in Museum(s): Resources + Visions for Museology
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Como exhibir la cultura iberoamericana: retos del Museo Nacional de Etnologia, Japon2022

    • 著者名/発表者名
      Motoi Suzuki
    • 学会等名
      Coloquio Internacional de Estudios de Arte y Cultura Iberoamerica-Japon
    • 国際学会
  • [学会発表] Exhibir "Arte Popular Mexicano" en Japon: curacion a traves de viajes temporales y espaciales2022

    • 著者名/発表者名
      Motoi Suzuki
    • 学会等名
      III Congreso nacional e internacional de historia del arte, cultura y sociedad (CHACS)
    • 国際学会
  • [学会発表] La creatividad, la comunidad y el vinculo a traves de los tejidos a mano: el caso de las mujeres indigenas de Guatemala.2022

    • 著者名/発表者名
      Yuko Honay
    • 学会等名
      III Congreso nacional e internacional de historia del arte, cultura y sociedad (CHACS)
    • 国際学会
  • [備考] ラテンアメリカの民衆芸術に関する文化人類学的研究(2021-2024)

    • URL

      https://www.minpaku.ac.jp/post-project/22668

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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