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2022 年度 実績報告書

弁護士会主導による弁護士の依頼者への誠実と公益配慮の調整と制度の構築

研究課題

研究課題/領域番号 21H00673
配分区分補助金
研究機関筑波大学

研究代表者

田村 陽子  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (60344777)

研究分担者 石田 京子  早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (10453987)
森際 康友  明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (40107488)
浜辺 陽一郎  青山学院大学, 法学部, 教授 (50386695)
松尾 陽  名古屋大学, 法学研究科, 教授 (80551481)
葛野 尋之  青山学院大学, 法学部, 教授 (90221928)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードIT化 / AIと法 / 弁護士会 / 法曹実務 / 法曹倫理 / 弁護士倫理 / リーガルテック / 契約のライフサイクル
研究実績の概要

令和4年以降、継続して法曹倫理とAIについて研究しているが、令和4年には、海外とりわけイギリス・ドイツ・アメリカの法曹倫理とAIの現状を民事・刑事手続や弁護士事務所の経営形態への影響などを探求し、令和5年には、EUの状況と人権問題にフォーカスして検討し、他方で、AI技術の現状とそれの規制状況を確認した。
令和5年度は、令和4年度に引き続き、IT化とAIと法をめぐる法曹倫理・弁護士倫理に関する研究を進めた。そこでは、個々の弁護士や弁護士法人のAIをめぐる法曹倫理上の義務のみならず、弁護士会の役割についても精査した。
また、特に、令和5年度は、AIと法曹実務における人権のかかわりからの検討として、オランダの研究者Martijn SCHIELTEMA先生にも加わって頂き、ILEST24のシンポジウムでは、個人情報の保護の観点をはじめとする新しいAI技術をめぐる法的課題と人権保護の必要性について総論的に確認した。そこでは、AIによる人権侵害に対する法的対応として、刑事罰にいたるまでの制裁の検討も提起されている。
各論的な研究としては、リーガルテックといったAI技術の法律業務への活用可能性を多角的に検討したが、例えば、契約の成立前から成立後の管理に至る契約のライフサイクルを巡っての企業における最先端のAIの活用可能性とその法的課題について検討した。そのうえで、弁護士および弁護士法人の倫理上の義務にどのような影響があるかも検討したうえで、弁護士会の役割や法的規制の必要性などについても、検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

とりわけ海外の状況調査についてコロナ禍の影響での遅れがあった分は、まだ取り戻せていないところがあるものの、各研究者においては、国内でできることから手を付けて、できる研究を進めてきている。国内研究を先に進めていることにより、比較法研究が後回しになっているところは、令和6年度にまとめて実施ができるよう研究計画を調整している。

今後の研究の推進方策

上記にも記載したが、とりわけ海外の状況調査についてコロナ禍の影響での遅れがあった分は、まだ取り戻せていないところがあるものの、各研究者においては、国内研究を先に進めていることにより、比較法研究が後回しになっているところは、令和6年度にまとめて実施ができるよう研究計画を調整している。令和6年度夏には、国際学会に日本からも何名か参加し、海外の研究者との交流も図る予定である。

  • 研究成果

    (21件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うちオープンアクセス 5件、 査読あり 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 5件、 招待講演 3件) 図書 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] Erasmus Universiteit Rotterdam(オランダ)

    • 国名
      オランダ
    • 外国機関名
      Erasmus Universiteit Rotterdam
  • [雑誌論文] 逮捕状の執行準備と被疑者の弁護人の援助を受ける権利2024

    • 著者名/発表者名
      葛野尋之
    • 雑誌名

      青山法学論集

      巻: 65巻4号 ページ: 1-48

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 弁護士が法律事務所間を移籍する際の利益相反情報の開示に関するABA公式見解09-455号およびその運用に関する弁護士倫理デスクブックの解説(翻訳)2024

    • 著者名/発表者名
      石田京子
    • 雑誌名

      早稲田大学法務研究論叢

      巻: 8 ページ: 95-110

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 実践から学ぶ、原理と適用2024

    • 著者名/発表者名
      馬場陽、森際康友、榎本修
    • 雑誌名

      臨床法学教育学会年報「法曹養成と臨床教育」

      巻: 16 ページ: 72-75

  • [雑誌論文] 刑事弁護の拡大と高度化ーその現状と改革課題2023

    • 著者名/発表者名
      葛野尋之
    • 雑誌名

      青山法学論集

      巻: 65巻2号 ページ: 1‐29

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 保佐開始審判の保全処分の事件において選任された財産の管理者たる弁護士が家庭裁判所に提出した被保佐人の財産目録及び財産の状況の報告書は、当該保全処分の事件の記録には当たらないとした事例2023

    • 著者名/発表者名
      田村陽子
    • 雑誌名

      判例秘書ジャーナル

      巻: HJ100169 ページ: 1-9

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 53自白の撤回の要件2023

    • 著者名/発表者名
      田村陽子
    • 雑誌名

      別冊ジュリスト

      巻: 265 ページ: 112-113

    • 査読あり
  • [雑誌論文] リーガルサービスの規制と技術革新2023

    • 著者名/発表者名
      石田京子
    • 雑誌名

      慶應法学

      巻: 52 ページ: 1-28

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 〔鼎談〕AIのインパクトと法実務2023

    • 著者名/発表者名
      石田京子・岡野原大輔・古川直裕
    • 雑誌名

      ジュリスト

      巻: 1589 ページ: ii-80

  • [雑誌論文] 企業法務におけるソフトローの再定義2023

    • 著者名/発表者名
      浜辺陽一郎
    • 雑誌名

      会計監査ジャーナル

      巻: 821 ページ: 94-100

  • [学会発表] AIの善用調整のために弁護士と弁護士会は何ができるか2024

    • 著者名/発表者名
      石田京子
    • 学会等名
      国際法曹倫理シンポジウム
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 基調報告 AIの発展があぶり出す弁護士行為規範にかかる課題2024

    • 著者名/発表者名
      森際康友
    • 学会等名
      国際法曹倫理シンポジウム東京2024(ILEST24)
    • 国際学会
  • [学会発表] [コメント]AI時代の弁護士行為規範――その内容と導入方法2024

    • 著者名/発表者名
      松尾陽
    • 学会等名
      国際法曹倫理シンポジウム東京2024(ILEST24)
  • [学会発表] Hope in Despair? The Gender Gap in the Legal Profession in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      石田京子
    • 学会等名
      “Gender Equality in the Legal Profession in East Asia: Empirical Perspectives” (Cornel Law School)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Old Laws and Technological Innovation ―A fluctuation in the jurisdiction and definitions of lawyers?2023

    • 著者名/発表者名
      石田京子
    • 学会等名
      Asian Law and Society Annual Meeting 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] The Three Principles of Legal Ethics Teaching2023

    • 著者名/発表者名
      森際康友
    • 学会等名
      International Conference of Legal Ethics Teaching
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 「理想的な法科大学院の法曹倫理教育ーーシラバスと設例」解題2023

    • 著者名/発表者名
      森際康友
    • 学会等名
      臨床法学教育学会法曹倫理部会
  • [学会発表] [コメント]公正と党派性の狭間で――弁護士が第三者的職務を兼ねるとき2023

    • 著者名/発表者名
      松尾陽
    • 学会等名
      愛知法曹倫理研究会主催シンポジウム
  • [図書] 経営倫理入門2023

    • 著者名/発表者名
      浜辺陽一郎ほか
    • 総ページ数
      372
    • 出版者
      文真堂
    • ISBN
      9784830952203
  • [図書] 手続利用者から見た民事訴訟の実際──2021年民事訴訟利用者調査2023

    • 著者名/発表者名
      菅原 郁夫監修、石田 京子、田村陽子ほか民事訴訟制度研究会
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      商事法務
    • ISBN
      978-4-7857-3045-1
  • [学会・シンポジウム開催] ILEST24(法曹倫理国際シンポジウム東京2024)2024

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公開日: 2024-12-25  

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