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2021 年度 実績報告書

アパレル産業のものづくり競争力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21H00746
配分区分補助金
研究機関明治大学

研究代表者

富野 貴弘  明治大学, 商学部, 専任教授 (90366899)

研究分担者 新宅 純二郎  東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00216219)
杉田 宗聴  阪南大学, 流通学部, 教授 (10330341)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードアパレル産業の競争力
研究実績の概要

(2021年度)研究初年度ということもあり各種文献資料収集を数多く行った。しかしながら新型コロナウイルス禍により予定していた海外調査がすべて中止になったため、オンラインを併用しながら下記の国内企業へのインタビューおよび工場調査を実施した。また、約2ヶ月に1回のペースでアパレル研究会を開催し、実務家や専門家を招いたディスカッションを行った。7月にはオンラインでの国際学会発表(28th EurOMA Conference)を行った。主な調査企業:佐藤繊維、丸久、ワークマン、ナカノアパレル、奥山メリヤス、峰田メリヤス、精巧、坂本デニム、山陽染工など。研究会:4月22日、6月1日、6月22日、9月28日、10月26日、1月26日、3月10日に実施。
・以上の活動により、日本のアパレル産業は次のような問題を抱えていることがわかった。第1に、トヨタ生産方式に代表される精緻な生産管理システムがあまり普及していないこと。第2に、多くの企業が高い製造技術を持っているにも関わらず、それが利益に結びついていないこと。第3に、低賃金による若手人材不足である。
(2022年度)2021年度に引き続き、下記の国内企業へのインタビューおよび工場調査を実施した。アパレル研究会も定期的に開催した。主な調査企業:スノーピーク、エミネントスラックス、オザキプリーツ、マツオカコーポレーション、丸久、ヤギコーポレーション、丸井織物、ワークマン、奥山メリヤス、丸和ニット、フィイバーCDMなど。研究会:4月28日、7月5日、8月3日、12月6日に実施。
・企業調査と専門家へのインタビューから、「多くのOEM企業が高い製造技術を持っているにも関わらず、それが利益に結びついていないのか?」という問題の原因の1つが把握できた。それは、アパレルブランド企業等のデザイナーと工場(生地や加工などの企業)との関係性が薄く、技術力とデザイン力がうまく結びついていないからである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響により、2年にわたって予定していた国内調査の一部と全ての海外調査が中止になってしまったため。特にアパレル関連の工場では高齢の作業者が多いため、外部の人間の立ち入りができないことが多かった。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス蔓延にともなう規制もほぼなくなったため、本格的に企業・工場調査を実施する。所属機関の休暇中には、国内調査と並行して海外調査も予定している。これまで収集蓄積した各種インタビューデータをもとに、分析と本格的なアウトプット作業(論文、学会発表)を進めていく。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] アパレル産業におけるビジネス・エコシステムによる競争力形成プロセスの研究2022

    • 著者名/発表者名
      杉田宗聴
    • 雑誌名

      阪南大学産業経済研究所年報

      巻: 51 ページ: 20-22

  • [雑誌論文] 強靭なサプライチェーンの構築:『米国大統領経済報告』(2022)第6章を読む2022

    • 著者名/発表者名
      藤本隆宏、新宅純二郎、富野貴弘
    • 雑誌名

      東京大学ものづくり経営研究センター・ディスカッションペーパー

      巻: 554 ページ: 1-41

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地方創生に資する繊維産地の発展に関する日伊国際比較研究:地域ブランド育成及びものづくり能力の視点から2021

    • 著者名/発表者名
      杉田宗聴
    • 雑誌名

      阪南大学産業経済研究所年報

      巻: 50 ページ: 14-16

  • [学会発表] Factory based new business development - Diversification strategies through organizational capability of manufacturing -2021

    • 著者名/発表者名
      Masayasu Nagashima, Junjiro Shintaku, Takahiro Tomino
    • 学会等名
      28th EurOMA Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 山形産地の中小繊維企業によるものづくりへのこだわりとブランド戦略:佐藤繊維と奥山メリヤスを事例として2021

    • 著者名/発表者名
      杉田宗聴
    • 学会等名
      日本流通学会
  • [図書] 生産性のマネジメント(第8章「グローバルSCMと生産性」担当)2022

    • 著者名/発表者名
      富野貴弘
    • 総ページ数
      252
    • 出版者
      文眞堂
    • ISBN
      4830951532

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公開日: 2023-12-25  

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