• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

戦後日本の教員養成大学・学部における美術教育学研究成果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H00865
配分区分補助金
研究機関島根大学

研究代表者

有田 洋子  島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (70598143)

研究分担者 金子 一夫  茨城大学, 教育学部, 名誉教授 (70114014)
長瀬 達也  秋田大学, 教育学研究科, 教授 (30333917)
赤木 里香子  岡山大学, 教育学域, 教授 (40211693)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード美術教育学 / 美術教育史 / 教科教育学 / 師範学校 / 教員養成 / 大学院 / 学科目
研究実績の概要

本研究の目的は、戦後日本の教員養成大学・学部教官の美術教育学研究を悉皆調査収集し、その数量と内容の推移、範疇・類型、推移と段階的制度整備過程との対応等を分析・検証し、現在の美術教育学の基盤となった戦後教員養成大学・学部教官の美術教育学研究の全体像を解明することである。具体的には、次の三つの問いを明らかにする。1.美術教育学研究成果の数量と内容の推移はどのようであったか。2.美術教育学研究の範疇(カテゴリー)及び類型はどのようなものになるのか。3.上記1.で解明した推移は、段階的制度整備過程と対応しているのか。また、制度整備とは別な特定の時代思潮、学会、個人等が契機となっているのか。
本年度に実施した研究の成果は次の通りである。調査対象の全国の47の教員養成大学・学部のうち、10の教員養成大学・学部教官の美術教育学研究を調査・収集・分析した。秋田大学、山形大学、岡山大学、千葉大学、大阪教育大学、神戸大学、和歌山大学、鳥取大学、香川大学、宮崎大学。特に大阪教育大学関係者の協力を得て貴重資料を多数発掘収集することができた。さらに、主要な美術教育学関係の学会誌・雑誌・ジャーナル等の調査・収集・分析を並行して行った。次の手順で調査・収集・分析を行った。1.研究代表者と分担者でそれぞれ担当の美術教育学研究を調査・収集・分析し、代表者はその結果を三つの問いに合わせて検討して試案を作成した。2.研究代表者と分担者で分析結果の統合と協議を行い、代表者は三つの問に対する解の年度暫定案を作成した。3.代表者は収集データの統合と年度報告書をまとめた。
現時点で得られた研究成果を、論文(9件、うち査読付き論文4件)、学会発表(口頭発表2件)等で公開できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

調査先機関の新型コロナウィルス感染拡大防止による図書館利用制限延長により、資料調査ができないことが研究実施途中で判明した。当該図書館にしかない資料があり、研究遂行上、調査の実施が必要不可欠なため、調査計画・方法の再検討、再度資料調査準備のうえ、資料調査以降の計画を延期する必要が生じた。そのため、現在までの進捗状況をやや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

調査対象の全国の47の教員養成大学・学部のうち、次の15の教員養成大学・学部教官の美術教育学研究を調査・収集・分析する。弘前大学、宮城教育大学、福島大学、群馬大学、新潟大学、富山大学、金沢大学、福井大学、山梨大学、信州大学、岐阜大学、静岡大学、愛知教育大学、三重大学、滋賀大学。さらに主要な美術教育学関係の学会誌・雑誌・ジャーナル等の調査・収集・分析を並行して行う。以下の手順で調査・収集・分析を行う。
1.研究代表者と研究分担者で、研究方針・方法を打ち合わせた後、それぞれ担当大学教官の美術教育学研究を調査・収集・分析し、その結果を三つの問いに合わせて検討して各自の試案を作成する。
2.研究代表者と研究分担者で、分析結果の統合と協議を行い、研究代表者は三つの問に対する解の年度暫定案を作成する。
3.研究代表者は収集データの統合と年度報告書をまとめる。現時点の成果をもとに、学会口頭発表及び学会誌論文投稿をする。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 美術教育学の制度的基盤の成立過程―千葉大学―2023

    • 著者名/発表者名
      有田洋子
    • 雑誌名

      美術教育学

      巻: 44 ページ: 19-36

    • DOI

      10.24455/aaej.44.0_19

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 贈与交換システム論的美術教育学における純粋贈与―純粋贈与と無・無意識・自己表出―2023

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      美術教育学

      巻: 44 ページ: 85-96

    • DOI

      10.24455/aaej.44.0_113

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 子どもの論理による美術教育思想の研究2―西野範夫の教科調査官就任前の美術教育思想―2023

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      美術教育学研究

      巻: 55 ページ: 81-88

    • DOI

      10.19008/uaesj.55.81

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 安岡信義と近代日本中等学校美術教育―東京美術学校図画師範科と富山県美術教育を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      友岡真秀編『安岡信義1888-1933―近代洋画の黎明期を生きた画家』鳥取県立博物館

      巻: - ページ: 9-15

  • [雑誌論文] 大正・昭和戦前期中等学校の図画教員 22 山梨県2023

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      一寸

      巻: 92 ページ: 31-41

  • [雑誌論文] 戦前の地方図画教育進展に関する研究(1)-自由画掲載開始時における地方画家「伊藤弥太」と地方紙『秋田魁新報』の視点-2023

    • 著者名/発表者名
      長瀬達也
    • 雑誌名

      美術教育学

      巻: 44 ページ: 221-234

    • DOI

      10.24455/aaej.44.0_221

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 大正・昭和戦前期中等学校の図画教員 19 富山県2022

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      一寸

      巻: 89 ページ: 32-46

  • [雑誌論文] 大正・昭和戦前期中等学校の図画教員 20 石川県2022

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      一寸

      巻: 90 ページ: 26-38

  • [雑誌論文] 大正・昭和戦前期中等学校の図画教員 21 福井県2022

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 雑誌名

      一寸

      巻: 91 ページ: 32-41

  • [学会発表] 戦後美術教育史の構想Ⅱ―新たな戦時下・戦後美術教育史区分の試み2023

    • 著者名/発表者名
      金子一夫
    • 学会等名
      第45回美術科教育学会兵庫大会
  • [学会発表] 戦後日本美術教育史研究の視座を探る(2) ―「資料紹介 長谷川三郎と戦後美術教育の関わりをめぐって」2023

    • 著者名/発表者名
      赤木里香子
    • 学会等名
      第45回美術科教育学会兵庫大会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi