研究課題/領域番号 |
21H00873
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
島 一則 東北大学, 教育学研究科, 教授 (70342607)
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研究分担者 |
小方 直幸 香川大学, 教育学部, 教授 (20314776)
福田 亘孝 東北大学, 教育学研究科, 教授 (40415831)
西村 君平 東北大学, 理学研究科, 特任講師 (50757466)
原田 健太郎 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 講師 (60634441)
呉 書雅 岩手県立大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70880219)
遠藤 さとみ 東北大学, 教育学研究科, 博士研究員 (20995617)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 教育 / 経済的効果 / 社会的効果 / 賃金 / 健康 / 信頼 / SOC |
研究実績の概要 |
本年度は、前年度に引き続き、教育の経済・社会的効果に関する文献・情報収集整理を継続した。そのうえで、すでに実施済みの調査に基づいて、①教育の社会的効果とされる「他者への信頼」、②「SOC」、さらに③新たに同定した「愛」「Spirituality」に関する分析を進め、学会発表の準備を進めた。また、④課題Ⅱ:社会人調査(WEBパネルデータ分析)に関わる調査を実施し、総合的データセットをさらに充実させた。⑥以上に並行して、それぞれの課題にふさわしい統計手法(操作変数法(GMM)・固定効果モデル・DID・計量テキスト分析など)についての学習を進めたうえで、以上の分析への応用を図った。 以上の作業に基づいて、A. 他者への信頼が高等教育を通じて統計的に有意な形で高まること、そしてその信頼が賃金を高めることが確認された。ただし、こうした関係は信頼の水準によっても異なることも明らかになった。B.また、大学教育が生きる力ともされるSOC(Sense of Coherence)に対して統計的に有意な正の効果を持つことが確認された。C.さらには多様な大学教育経験の中で「授業の内容や意義を十分説明してくれた」との経験がよくあったと答えたものは、SOC が60.70(なかったもの55.82)と相対的に高くなっており統計的にも有意な差が生じていることが明らかになった。D.この他にSpiritualityに関わる欧文レビュー論文の執筆も進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画で予定されていた先行研究に関する資料収集・整理、社会人調査、双生児調査も予定通り行われている。それに関わる分析も進んでいることから、以上の評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は研究最終年度となるため、これまでに行った作業に基づき、学会発表(SOCに関わるもの)や論文執筆(①Spiritualityに関わるレビュー論文、②信頼に関わる論文、③SOCに関わる論文)を進める。
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