研究課題/領域番号 |
21H00885
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
大西 淳児 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (30396238)
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研究分担者 |
坂尻 正次 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (70412963)
三浦 貴大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80637075)
緒方 昭広 筑波大学, 人間系, 教授 (80516708)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 視覚障害 / 特別支援教 / 遠隔教育支援システム / 情報保障 / 合理的配慮 / 教育支援システム / 教育方法開発 / 情報補償 |
研究実績の概要 |
本研究では、最新の情報技術動向およびこれまでの研究成果で構築した教育支援システム開発成果を踏まえ、個別ニーズに応じた教育に必要な教育資料などの情報コンテンツをリアルタイムに取得および提示するための直接かつ直感的情報アクセス基盤の構築・評価を行うこととしている。 本年度は、まず、当事者理解を深めるために必要な情報の収集と分析を行い、当事者にとってギャップの感じることのない情報を構築・提供するため、これまで に作り上げたシステムを改良するために必要な機能等を整理した。まず、個々のニーズを分析して、 共通した方法で解決する機能と当事者ごとに異なるニーズに対応させるべく整備するスマートアクセシビリティ構築に必要な機能について、音、触覚などの利用者がもつ感覚機能すべてに範囲を広げて検討した。この検討では、複数のスピーカーを用意し、出力する情報のタイプに合わせて判別を容易にすることができるよう工夫された合成音声等を組み合わせて、同一時間に複数の情報を処理できるモデルの構築を行った。その結果、従来の操作モデルと比較してより効率的に情報の獲得・把握ができること、および、それによる情報獲得のための操作効率が向上することがわかった。加えて、これまでに構築した教育システムの利用をさまざまな利用者のニーズに合わせて活用する場面を想定した検討を進め、教育現場の協力を得ながら、実践的な使用を想定した利用形態の検討を進めた。特に、指先の動きを機械的に誘導する仕組みは、視覚障害だけでなく他の障害の利用者にとっても活用できる側面があり、指先運動と学習を融合させたモデルの有効性についても検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
利用当事者のもつ感覚機能の特性とその利用形態に着目して、個々のニーズに合わせたモデルについて検討を行ったが、COVID-19の影響によりその評価が十分に実施できず、客観的な有効性実証の取り組みが遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,最新の情報技術に常に追随しながら、さまざまな利用者を想定しながらより斬新な教育支援ツールの開発と評価を進めていく。特に,盲ろう者へのコミュニケーション支援においては、盲ろう当事者の協力体制を構築したところであり、当事者が真に求める機能をあらゆる観点から分析しつつ、実用システムにするための課題整理とその解決方法の開発・評価をスパライル式開発モデルにより進めていく予定である。
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