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2021 年度 実績報告書

AI翻訳を用いた多言語運用能力の習得と言語学習環境の構築・言語教育の在り方の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H00903
配分区分補助金
研究機関愛知教育大学

研究代表者

野崎 浩成  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80275148)

研究分担者 齋藤 ひとみ  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00378233)
江島 徹郎  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10335078)
田中 佳子  日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (10406423)
吉根 勝美  南山大学, 経済学部, 准教授 (50230785)
横山 詔一  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (60182713)
梅田 恭子  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70345940)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード言語学習 / 多言語運用能力 / AI翻訳
研究実績の概要

本年度に実施した研究実績の概要については、次に示す通りです。今日の機械翻訳は、AI技術を用いることで高度に発展し、その翻訳精度は著しく向上したといわれている。これにより、言語学習の場面において、機械翻訳の活用が期待されるようになってきた。そこで、本研究では、機械翻訳を言語学習時に利用する際に求められる翻訳の精度について着目して、以下に示すような調査を実施した。
機械翻訳を用いて、日韓言葉対照リスト(濱田2018)に掲載されている809組の日本語と韓国語の語彙を分析した。すなわち、日本でよく使用されている「グーグル翻訳」と韓国人によく使用されている「Naver辞書」に日韓言葉対照リストに掲載されている809組の日本語を入力し、その翻訳結果が適切な正しい韓国語であるかどうかを確認するために、韓国国立国語院が作成した「標準国語大辞書」に入力した。その上で、日本語能力試験(JLPT)でN1(最も難しいレベル)に合格した日本語が堪能な韓国人日本語学習者3名に最終確認をしてもらい、比較分析した。その結果、「グーグル翻訳」で翻訳したものを「標準国語大辞書」で確認した結果、韓国語として正しいものは809個の中に801個であった。また、翻訳結果として適切なものは692個であった。さらに、翻訳結果が適切ではないとされるものを分類し、その特徴を分析した。こうして得られた研究結果は、日本語や韓国語の言語学習に役立つ有用な基礎的資料として活用することができる。
本研究での調査は、日本語と韓国語を対象とした調査であったが、本研究で得られた手法を用いることで、他の言語にも同様な調査を実施することが可能であり、様々な言語の教育に寄与する資料を得ることが期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

言語学習時に機械翻訳を活用する際に求められる翻訳精度について調査を行い、翻訳が適切ではないものを分類し、その特徴を明らかすることができました。こうして得られた研究成果は、国内で開催された学会・研究会、海外で開催された国際学会等において、研究発表することができました。このように、当初の予定通り、研究を進めることができたことにより、「(2)おおむね順調に進展している。」といえます。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策は次の通りです。すなわち、今年度以降の研究では、これまでに得られた研究成果をさらに発展させて、学習者が持つ個別特性に合った教授方略について分析・整備して行くことになります。具体的は、母語、習熟度、出身国、語彙力などの特性の相違点や、習熟度に影響を及ぼす要因について考察していきます。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 日本語聴解学習におけるメタ認知ストラテジーに関しての調査 ー中国人学習者を対象にー2023

    • 著者名/発表者名
      陳史琦、野崎浩成
    • 学会等名
      教育システム情報学会学生研究会(東海地区)
  • [学会発表] 電子辞書と機械翻訳の比較研究 -日本語学習において-2023

    • 著者名/発表者名
      孔令杰、野崎浩成
    • 学会等名
      教育システム情報学会学生研究会(東海地区)
  • [学会発表] Supports for Teachers Who With Less Experience in Online Teaching2022

    • 著者名/発表者名
      WANG YUFAN, CAO QIAOZHEN
    • 学会等名
      ICoME 2022(International Conference for Media in Education)
    • 国際学会
  • [学会発表] Groundwork to an effective PD in ICT for teachers in Tunisia2022

    • 著者名/発表者名
      Youssef Baya
    • 学会等名
      ICoME 2022(International Conference for Media in Education)
    • 国際学会
  • [学会発表] 機械翻訳を活用した日韓言葉対照表の分析2022

    • 著者名/発表者名
      孔令杰、野崎浩成
    • 学会等名
      教育システム情報学会第2回研究会
  • [学会発表] 韓国語母語話者を対象とした機械翻訳を用いた日本語の漢字語彙学習支援2022

    • 著者名/発表者名
      孔令杰
    • 学会等名
      教育システム情報学会学生研究会(東海地区)
  • [学会発表] インストラクショナルデザインを取り入れたICT活用に関する 授業デザインの効果と検証2021

    • 著者名/発表者名
      井上朝賀
    • 学会等名
      教育システム情報学会学生研究会(東海地区)
  • [学会発表] Scratch学習辞書を活用した初心者向けプログラミング教育 ―Zoomを用いた留学生への入学前教育―2021

    • 著者名/発表者名
      胡石帆、飯島康之、野崎浩成
    • 学会等名
      教育システム情報学会学生研究会(東海地区)
  • [図書] 大学での卒論・修論指導時における「問い」の役割,『「問う力」を育てる理論と実践』(小山義徳・道田泰司編)第9章167-186ページ2021

    • 著者名/発表者名
      野崎浩成
    • 総ページ数
      20
    • 出版者
      ひつじ書房
    • ISBN
      978-4-8234-1035-2

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公開日: 2023-12-25  

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