研究課題/領域番号 |
21H00903
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80275148)
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研究分担者 |
齋藤 ひとみ 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00378233)
江島 徹郎 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10335078)
田中 佳子 日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (10406423)
吉根 勝美 南山大学, 経済学部, 准教授 (50230785)
横山 詔一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (60182713)
梅田 恭子 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70345940)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 言語学習 / 多言語運用能力 / AI翻訳 |
研究実績の概要 |
本研究の目的の1つとして、AI翻訳を用いて言語学習環境を整備することが挙げられる。本研究計画の交付申請後、AI技術を活用したChat-GPTが登場したことで、生成AIを教育に活用する機運が高まった。Chat-GPTなどのAIチャットサービスでは、対話形式でのやり取りが可能で、学習者が日本語で質問を投げかければ、人間のような自然な日本語の文章で返事を得ることができる。これらは、日本語のみならず、英語などを含む多言語にも対応していることから、将来的にはAI翻訳に取って変わる可能性を秘めている。 そこで、本年度は、AI技術の教育への利活用として、AI翻訳のみならず、生成AIにも着目し、その学習環境について分析した。その研究実績の概要は次の通りである。(1)最新の研究知見を明らかにするために、2023年7月に開催された教育・情報系の研究会において、生成AIはどのようにとらえられているのかを分析したところ、研究発表24件中、生成AI 関連は5件(約20%)であった。具体的には、生成AIを用いた学習者へのアドバイス、教育プログラムの実践、文章評価、フィードバックの自動生成、利用実態に関するアンケート調査などであった。(2)先行研究(伊藤 2024)のデータを用いて分析したところ、重要キーワードの使用割合は、生成系AI(58.6%)、生成AI(17.8%)であり、生成AIに関連する用語には表記の揺れが見られた。すなわち、生成AI登場の初期段階では、その概念定義や専門用語が十分に定まっていない可能性が示唆された。(3)以上の点を踏まえ、AI翻訳を用いた言語学習環境は、生成AIを活用することと比較して、両者の共通点のほか、その利点や欠点などについて考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
AI翻訳を用いた言語学習環境、教育における生成AIの利活用について、この両者の共通点や、そのメリットやデメリットについて考察することができた。こうして得られた研究成果は、国内で開催された学会・研究会のほか、国際学会等において、研究発表することができました。このように、当初の予定通り、研究を進めることができたことにより、「(2)おおむね順調に進展している」といえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は次の通りです。すなわち、今年度以降の研究では、これまでに得られた研究成果をさらに発展させて、多言語運用能力の習得やオンデマンド型授業のほか、日本語作文のトレーニング等について分析していくことになります。具体的には、AI翻訳や生成AI等を用いた言語学習環境の構築を進めていきます。
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