研究課題/領域番号 |
21H00912
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
浅井 孝夫 順天堂大学, 医療科学部, 准教授 (60612736)
|
研究分担者 |
中島 章夫 杏林大学, 保健学部, 教授 (50433727)
堀 純也 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (70368611)
塚尾 浩 順天堂大学, 医療科学部, 准教授 (10584972)
渡邊 晃広 日本医療科学大学, 保健医療学部, 准教授 (40768090)
工藤 元嗣 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80867789)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 臨床工学技士養成教育 / 教育の質保証 / コア・コンピテンシー / 卒業時の到達目標 |
研究実績の概要 |
医療の高度化、医療機器の発展に伴い、臨床工学技士の業務は拡大を続けており、今後さらなる知識や技術が必要とされる。その教育課程(卒前教育)について、臨床現場が求める教育水準との乖離が懸念されているが、これまで臨床工学技士養成教育の到達度を客観的に評価するための基準は作成されておらず、教育の質の実態は正しく把握されていない。そうした状況下、2021年3月に取りまとめられた「臨床工学技士学校養成所カリキュラム等改善検討会報告書」(厚労省医政局)では、臨床実習において学生が経験すべき行為(到達目標)が初めて示され、客観的な評価基準としての機能も期待される。今後、全国の養成施設が社会的使命を果たせるよう教育の質を担保していくためには、卒前教育の全領域において評価基準を整備し、教育の現状を正しく評価していくことが望まれる。
2021年度は、(一社)日本臨床工学技士教育施設協議会の教育委員25名の協力を得て、2021年8月~10月に意見集約のためのワークショップを2段階に分けて実施した。第1段階ではオンラインツールを用いたグループ討議により、教育項目ごとの課題とコンピテンシーの素案について検討した。さらに第2段階では、対面形式でのワークショップによりコンピテンシーの素案に対する協議を行った。その結果を踏まえて臨床工学技士養成教育におけるコンピテンシーの原案として、養成校卒業時の到達目標となる40項目の行動・態度を選定した。
さらに、臨床現場の視点からも各項目に求められる到達水準を検証するため、(公社)日本臨床工学技士会の協力を得て、同会に所属する理事、代議員、各委員会の役員など359名を対象に、オンライン形式での質問紙調査を実施した。その結果、249名(回収率69.4%)から回答が得られ、その結果を踏まえて『臨床工学技士養成教育コア・コンピテンシー』を作成した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年10月に施行された臨床工学技士に関する法令改正に伴う対応のため、研究協力者の対応が当初計画より遅れたものの、現在までに2021年度に予定していた研究実施計画はすべて完了した。
|
今後の研究の推進方策 |
当初計画に従い、実際の臨床工学技士養成教育の到達度の実態を調査する。作成した『臨床工学技士養成教育コア・コンピテンシー』を活用し、全国の臨床工学技士養成施設を対象とした質問紙調査を行い、『臨床工学技士養成教育コア・コンピテンシー』に掲げる40項目の到達目標(行動・態度)がどの程度達成されているか明らかにする。
|