研究課題/領域番号 |
21H00915
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三浦 貴大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80637075)
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研究分担者 |
大西 淳児 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (30396238)
原田 浩司 筑波技術大学, 保健科学部, 客員研究員 (40738168)
藪 謙一郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任研究員 (50626215)
一刈 良介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (70582667)
興梠 正克 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80308270)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 参加型マッピング / モバイル協調学習 / バーチャルマッピングパーティ / インクルーシブ教育 / バリアフリー状況推定 |
研究実績の概要 |
2021年度は,研究の目的の中で挙げた4課題のうち,1)-3)について以下のように遂行した. 1) 二環境を併用した参加型マッピングの企画方法・協調学習の支援システムの統合的開発・学習効果の評価: 参加型マッピング用バーチャル環境の生成基盤の開発を行った.この環境中では,地点ごとにユーザは情報付加ができ,この情報は他ユーザと共有できる.また,ユーザ同士の協調が出来るよう,音声やチャットなどでのやり取りが行えるようにする.この他,実環境・バーチャル環境間の協調学習の支援要素として,実環境での参加型マッピング用モバイルシステムでの入力情報から,注釈を生成・重畳し,特定地点への付加情報を入力可能に出来るような開発に取り組んだ. 2) 視覚障害者が参加可能なマッピング方法の開発・評価: 最初に,全盲者用の実環境での参加型マッピング用インタフェースを開発した.具体的には,これまでに開発した音触地図モバイルインタフェースに,地図情報に対応した音声注釈を重畳する改良した.その上で,複数の全盲者においてインタフェースそのものの操作性について評価を実施した.この結果より,全盲者の操作の際に発生しうる問題を洗い出し,解決するに当たっての指針を導いた. 3) モバイル機器のセンサ情報を用いたマッピング時のデータ入力支援法の構築: 本課題では,歩行者と車椅子にそれぞれ携帯・装着されたIMU(スマートフォンに内蔵)を用いて計測される振動に対して振動要因をモデル化し,各種要因ごとに分離するための仕組みの開発に取り組んだ.また,路面に起因する成分を抽出できる手法を開発すると共に,歩行者・車椅子利用者での予備評価を行った.結果は分析中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画時点ではバーチャル環境と実環境の統合評価までを試みようとしたが,COVID-19の感染防止の観点から評価実験の実施が困難であった.次年度の実施に向けて,システムの開発・改良を進めていく予定である.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度も2021年度に引き続き,研究の目的の中で挙げた4課題のうち,1)-3)について以下の通りに遂行する計画である. 1) 二環境を併用した参加型マッピングの企画方法・協調学習の支援システムの統合的開発・学習効果の評価:前年度に引き続き,参加型マッピング用バーチャル環境の生成基盤の開発・改良を行っていく.さらに,実環境およびバーチャル環境での協調マッピング手法の開発に取り組む. 2) 視覚障害者が参加可能なマッピング方法の開発・評価:前年度時点で開発・評価したシステムに,実環境でのマッピングを独力で行えるような入力機能を加えた上で,複数の全盲者における評価実験を実施する.この際,インタフェースそのものの操作性に加えて,相互の入力結果の閲覧や彼らのコミュニケーションについて評価する.さらに,全盲者向けのマッピング支援が行えるバーチャル環境についての検討も実施する. 3) モバイル機器のセンサ情報を用いたマッピング時のデータ入力支援法の構築:こちらも前年度に引き続き,歩行者と車椅子にそれぞれ携帯・装着されたIMU(スマートフォンに内蔵)を用いて計測される振動に対して振動要因をモデル化した上で,各種要因ごとに分離するために仕組みを開発していく.
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