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2022 年度 実績報告書

攻撃力の非対称性と移行による外集団攻撃の心理メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H00934
配分区分補助金
研究機関高知工科大学

研究代表者

三船 恒裕  高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 教授 (00708050)

研究分担者 上條 良夫  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (40453972)
多湖 淳  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80457035)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード先制攻撃ゲーム / 外集団攻撃 / 非対称
研究実績の概要

2022年度は攻撃力の非対称性を操作した実験の再現実験を行った。私が実施した先行研究において、先制攻撃ゲームを用いた場合、攻撃力の低い方が高い方に対して行う攻撃行動の生起率が内集団相手の場合よりも外集団相手の場合に高くなる現象が確認されている。一方、攻撃力の高い方が低い方へ攻撃を行う場合や、攻撃力が同じ場合に相手に攻撃する場合には、内集団相手と外集団相手で攻撃率に差が見られなかった。ただし、事後的に行った検定力分析の結果、サンプルサイズが不足している可能性がある。そこでpreregistrationを行い、再現実験を行った。実験デザインは先行研究と同様で、一部、被験者にわかりやすいようにインストラクションなどを変更した。2022年度中に実験を実施し、280名程度のデータを得ている。しかし、目標とするサンプルサイズまではまだ100程度足りないため、2023年度も引き続き実験を行う。予定しているデータを収集し終えてから分析する予定である。
また、集団間攻撃の反対の現象として、集団間協力が生じる条件を解明するための実験も行った。実験参加者が二つの実験ゲームを行う場合、最初のゲームでの行動情報が次のゲームにも伝わる場合は内集団ひいきが生じず、集団間協力が生じると予測し、ウェブ実験を実施した。実験1を行った後でregistered reportとしてEvolution and Human Behavior誌に投稿し、stage 1の論文としてアクセプトされている。Study 2のデータも2022年度末に取得しており、2023年度中に分析して投稿する予定である。
集団対抗先制攻撃ゲームを用いた実験の準備も行い、おおよそ実験プログラムが完成している。2023年度中に実験を実施する予定である。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

個人間の先制攻撃ゲームを用いた攻撃力非対称性効果の検証については順調に進んでいる。集団対抗の先制攻撃ゲームに関してはやや遅れているが、代わりに新たに計画して実施した集団間協力の実験を実施し、registered reportのstage 1としてアクセプトされている。総合的に見れば順調に進んでいると思われる。

今後の研究の推進方策

今後、攻撃力の非対称性実験に関して過去の実験と一貫しない結果が得られた場合、その原因を検証するための更なる追試実験を行う可能性がある。その場合には高知工科大学と早稲田大学の両方の実験設備を用い、効率よくデータを収集する。さらにウェブを用いた実験も検討する。ウェブを用いた実験の場合、参加者が実験に対して十分に注意を払わないという問題や、リアルタイムでのやり取りということを意識しないために「相手から攻撃されるかもしれない」という予期がうまく働かない可能性がある。これらについては、実験開始前の理解度チェックを入念に行なったり、リアルタイムで同時に実験に参加してもらうようにするなどして問題を克服する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Dynamic indirect reciprocity; When is indirect reciprocity bounded by group membership?2023

    • 著者名/発表者名
      Imada Hirotaka、Romano Angelo、Mifune Nobuhiro
    • 雑誌名

      Evolution and Human Behavior

      巻: 44 ページ: 60~66

    • DOI

      10.1016/j.evolhumbehav.2022.12.001

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Sincerity Is Better Than Forgiveness: What the Transgressor Expects in an Apology2022

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Ryu、Mifune Nobuhiro
    • 雑誌名

      Letters on Evolutionary Behavioral Science

      巻: 13 ページ: 40~44

    • DOI

      10.5178/lebs.2022.97

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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