安定同位体プロテオミクスを用いた新たな内陸古環境指標の探索

2021 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 21H01168
• 配分区分: 補助金
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 内藤 裕一 京都大学, 霊長類研究所, 研究員 (10754848)
• 研究分担者: 高井 正成 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (90252535)
• 研究期間 (年度): 2021-04-01 – 2025-03-31
• キーワード: 安定同位体 / タンパク質 / アミノ酸 / 古環境 / エナメル質

研究実績の概要

計画で使用する液体クロマトグラフィーを購入・設置し、当面の主たる作業である生物試料中アミノ酸の分取の準備を終えた。また共同研究者らから提供される様々な資料を整理し、その歯牙エナメル質のサンプリングを進めた。研究代表者の所属機関が変わったため、新たに実験環境を整備しなおし、装置類の動作確認を行った。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍と所属組織の異動および改編により計画中で使用予定であった実験道具類の入荷が大幅に遅れたうえ、設備へのアクセスが困難となった。それに伴い実験計画を遅らせざるを得ない状況となった。

今後の研究の推進方策

前年度に購入した装置類を稼働させ、前処理の終えた資料に対し順次同位体分析を実施する。アルバイトを1名雇用する予定であったが、研究代表者の所属機関の変更に伴い状況が変わったため中止することとする。それに伴い単純作業に割く時間が増えたため、メソッドの改良によって実験時間の短縮を図る。

研究成果

• [国際共同研究] タルサ大学(米国)
  • 国名: 米国
  • 外国機関名: タルサ大学
• [国際共同研究] ボルドー大学/CNRS(フランス)
  • 国名: フランス
  • 外国機関名: ボルドー大学/CNRS
• [国際共同研究] グラナダ大学/セビリア大学/コルドバ大学(スペイン)
  • 国名: スペイン
  • 外国機関名: グラナダ大学/セビリア大学/コルドバ大学
• [国際共同研究] テュービンゲン大学(ドイツ)
  • 国名: ドイツ
  • 外国機関名: テュービンゲン大学
• [国際共同研究] ヨルダン古物局(ヨルダン)
  • 国名: ヨルダン
  • 外国機関名: ヨルダン古物局
• [雑誌論文] Paleoenvironment and human hunting activity during MIS 2 in southern Jordan: Isotope records of prey remains and paleosols (2022)
  • 著者名/発表者名: Yuichi I. Naito, Masato Hirose, Miriam Belmaker, Donald O. Henry, Momoko Osawa, Takashi Nakazawa, Sophie G. Habinger, Peter Tung, Herve Bocherens, Sate Massadeh, Seiji Kadowaki
  • 雑誌名: Quaternary Science Reviews 巻: 282 ページ: 107432
  • DOI: 10.1016/J.QUASCIREV.2022.107432
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Evidence for marine consumption during the Upper Palaeolithic at “El Pirulejo” inland rock- shelter (southern Iberia Peninsula, Spain) (2022)
  • 著者名/発表者名: Yuichi I. Naito, Miriam Belmaker, Francisco J. Jimenez-Espejo, Maria D. Simon-Vallejo, Jose Antonio Riquelme Cantal, Ruben Parrilla-Giraldez, Miguel Cortes-Sanchez
  • 雑誌名: Open Quaternary 巻: 8(1) ページ: 6
  • DOI: 10.5334/OQ.109
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Specifying subsistence strategies of Early farmers: new results from compound specific isotopic analysis of amino acids (CSIA-AA) (2022)
  • 著者名/発表者名: Leonie Rey, Yuichi I. Naito, Yoshito Chikaraishi, Stephane Rottier, Gwenaelle Goude, Naohiko Ohkouchi
  • 雑誌名: International Journal of Osteoarchaeology 巻: - ページ: in press
  • DOI: 10.1002/OA.3093
  • 査読あり / 国際共著
• [備考] 氷河期終末の温暖化と乾燥化の下でホモ・サピエンスが行った狩猟活動を解明
  • URL: https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2022/04/post-239.html