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2021 年度 実績報告書

近赤外レーザ斜め照射と楕円青色レーザの重畳によるCu/Alの高信頼・高品位溶接

研究課題

研究課題/領域番号 21H01227
配分区分補助金
研究機関岡山大学

研究代表者

岡本 康寛  岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (40304331)

研究分担者 岡田 晃  岡山大学, 自然科学学域, 教授 (60263612)
篠永 東吾  岡山大学, 自然科学学域, 助教 (60748507)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード溶接 / 銅 / アルミニウム / 近赤外レーザ / 青色レーザ / 斜め照射 / 重畳 / 金属間化合物
研究実績の概要

高輝度赤外線レーザの斜め照射,低輝度青色レーザと高輝度近赤外レーザの重畳照射光学系,そして銅とアルミニウムの溶接で形成される溶接部の評価の3項目に関して主に検討を行った.高輝度赤外線レーザの斜め照射では照射角度を一般的な傾斜角度より大きくすることで,垂直照射と異なった結果が得られた.特に進行方向に対してどちらにその照射角を設けるかによって溶接ビードの表面状態のみにかかわらず,溶け込み深さの安定性にも影響を及ぼすことが明かとなった.そして,その溶け込みが安定する条件において銅とアルミニウムの溶融金属の激しい流動をよくせいできたことから,ぜい性を示す金属間化合物CuAl2の発生量を低減できる可能性が示された,
低輝度青色レーザと高輝度赤外線レーザの重畳照射光学系を構築でき,レーザ出力と走査速度を変化させた際の基礎データを得ることができた.低輝度青色レーザのみではほとんど銅を溶融させることはできないが,高輝度赤外線レーザ単独での溶接ビード幅に比べて,低輝度青色レーザと高輝度赤外線レーザの重畳により形成された溶接ビードの幅は大きなものとなった.また,重畳により形成された溶接ビード表面は,近赤外レーザ単独と比較して表面荒れが少なく,これまでで表面品位が最も優れた結果となった.
銅とアルミニウムの溶接部では高輝度近赤外レーザ光がアルミニウムまで直接照射されるような条件ではぜい性を示す金属間化合物CuAl2が多く発生していた.したがって,銅とアルミニウムを接合するためにはアルミニウムまで溶融させるエネルギー投入は必要であるが,CuAl2の発生を抑制するためには必要以上に大きなエネルギーをアルミニウムに投入することは避ける必要があることが明かとなった.
以上のように,高輝度赤外線レーザと低輝度青色レーザによる銅とアルミニウムのレーザ溶接に関して有益な研究内容の推進とともに結果が得られた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和3年度の当初研究計画であげていた高輝度赤外線レーザの斜め照射でその特性に関して有用な結果を得られたこと,銅とアルミニウムの溶接で形成される溶接部の評価でもCuAl2等の金属間化合物を確認するとともに,その発生を低減できる斜め照射法の効果も確認できた.さらに,低輝度青色レーザと高輝度近赤外レーザの重畳照射光学系を準備するとともに,光学系を用いたレーザ光照射実験にもすすめたことから,おおむね順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

令和3年度の当初計画に沿った内容を推進するとともに有益な結果も得られたことから,今後も基本的に当初の研究計画に沿って進めていく予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Effects of superposition of 532 nm and 1064 nm wavelengths in copper micro-welding by pulsed Nd:YAG laser2022

    • 著者名/発表者名
      Maina Martin Ruthandi、Okamoto Yasuhiro、Hamada Kazuki、Okada Akira、Nakashiba Shin-ichi、Nishi Norio
    • 雑誌名

      Journal of Materials Processing Technology

      巻: 299 ページ: "117388"-1~13

    • DOI

      10.1016/j.jmatprotec.2021.117388

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2024-12-25  

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