研究課題/領域番号 |
21H01234
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 伸亮 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (40336516)
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研究分担者 |
福重 真一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10432527)
高本 仁志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 上級主任研究員 (30613244)
鬼頭 朋見 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (50636107)
木下 裕介 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60617158)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | Cyber Physical System / 設計手法 / ネットワーク分析 / シナリオ |
研究実績の概要 |
人工物(製品、部品を含む)の個体を表現するためのデータモデル(プロセスグラフ)の設計に基づき、個物の設計課題の定式化を進め、例題となるケースの収集と分析、定式化を進めた。 個物設計課題の適用対象として妥当と考えられる事例として、(i)Liイオンバッテリーのリユース、(ii)生産工場において働く個々の作業者のタスクや労働環境、(iii)個々の企業の成長過程、(iv)工作機械の個体差などを取り上げて分析し、個物設計における課題を明確化した。 ここで、(i)はLiイオンバッテリーという個物の使用状況、履歴、健全性(SOH)状態をもとに、個々のバッテリーの最適なリユース先を考える問題、(ii)は年齢、性別、能力、価値観などが相異なる多様な労働者が、その多様性に配慮されつつストレスなく働くことができるようなタスクや労働環境を設計する課題、(iii)は出資を受け、成長していくベンチャー企業を保有技術や人員、資金関係の面で異なる古物としてモデル化し、個別性ある企業の成長パスを設計する問題、(iv)は同一モデルであっても使用履歴によって変化する工作機械の個物情報を記録、モデル化する問題である。 個物設計における課題の第一はデータが取得できるか否かである。Digital Product Passport(DPP)等、個物のデータを管理、蓄積、流通させる仕組みは自動車産業分野を中心に普及しつつあるので、将来、データ取得が可能となるデータ項目を見据えつつ、上記事例に限らず事例を探索するとともに、モデルを詳細化する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
個体差を考慮した設計課題について、収集した事例をもとに設計課題の定式化を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
個体差の設計課題をより明確化するとともに、例題のモデルの精緻化を進め、個物設計方法論としての整理を進める予定である。
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