研究課題/領域番号 |
21H01307
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
大石 潔 長岡技術科学大学, 工学研究科, 産学官連携研究員 (40185187)
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研究分担者 |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学研究科, 理事・副学長 (70293248)
横倉 勇希 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (70622364)
大西 公平 慶應義塾大学, 新川崎先端研究教育連携スクエア, 特任教授 (80137984)
宮崎 敏昌 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (90321413)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 電力工学 / 制御工学 / 電気機器 / パワーエレクトロニクス |
研究実績の概要 |
本研究は、運転性能を下げない惰性走行技術(惰性走行からの短時間ショックレス再加速技術)を研究開発して、究極の超低燃費ハイブリッド車を実現する。具体的な研究開発計画は、パワーエレクトロニクス、モーションコントロール、実車試験検証の3グループ体制により、ハイブリッド車の動力伝達系の共振振動・非線形摩擦に対し、ISGモータのトルク振動抑制制御、クラッチモータの惰性走行からのスムーズな再加速制御を新しく構成する。 令和3年度においては、パワーエレクトロニクスグループは、共振モード解析と振動抑制速度制御系の数値解析を行った。モーションコントロールグループは、等価慣性力制御によるアンチバウンシング制御の理論解析とシミュレーション評価を行った。実車試験検証グループは、模擬実験装置と実車のダイナミクス評価及び実車と試験装置のISGモータの比較解析とトルク制御性能評価を行った。その結果、模擬実験装置が1/4の応答性能の等価試験装置であることを確認した。また、試験車両を模擬する模擬実験装置において、標準的な振動抑制速度制御系の実装し、実験的評価が確認できることを確認した これを受けて、令和4年度では、先ず、パワーエレクトロニクスグループとモーションコントロールグループは、模擬実験装置を用いて、惰性走行からの再加速の制御を行うことを試みた。モーションコントロールグループは、共振振動抑制制御を速度制御系に構成してその評価を行った。実車試験検証グループは、車両の模擬実験装置において、ISGと等価として扱えるモータのトルク制御の実装と実験的評価を継続的に行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
パワーエレクトロニクスグループは、令和3年度は共振モード解析と振動抑制速度制御系の数値解析を行った。令和4年度は模擬実験装置を用いて、惰性走行からの再加速の制御を行うことを試みた。 モーションコントロールグループは、令和3年度は等価慣性力制御によるアンチバウンシング制御の理論解析とシミュレーション評価を行った。令和4年度はパワーエレクトロニクスグループと連携して、模擬実験装置を用いて、惰性走行からの再加速の制御を行うことを試みた。 実車試験検証グループは、令和3年度は模擬実験装置と実車のダイナミクス評価及び実車と試験装置のISGモータの比較解析とトルク制御性能評価を行った。その結果、模擬実験装置が1/4程度の遅い応答性能の等価試験装置であることを確認した。また、試験車両を模擬する模擬実験装置において、標準的な振動抑制速度制御系の実装し、実験的評価が確認できることを確認した。令和4年度も車両の模擬実験装置において、ISGと等価として扱えるモータのトルク制御の実装と実験的評価を継続的に行った。 以上の結果より、計画通りに進んでいるので、概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度と令和4年度の両方とも概ね順調に進展しているので、令和5年度も当初の計画どおりに推進していく。 したがって、令和5年度では、先ず、パワーエレクトロニクスグループは、モータドライブシステムで、トルク脈動を抑圧する瞬時トルク制御と振動抑制速度制御系の実装と実験適評価を行う。モーションコントロールグループは、2慣性共振系の等価実験装置で、アンチバウンシング制御の実装と実験的評価を行う。実車試験検証グループは、車両の模擬実験装置において、ISGと等価として扱えるモータのトルク制御の実装と実験的評価を行う。また、試験車両を模擬する模擬実験装置において、振動抑制速度制御系の実装と実験的評価を行う。 以上のように、研究を推進していく。
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