| 研究課題/領域番号 |
21H01349
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究機関 | 金沢大学 |
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研究代表者 |
山本 茂 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (70220465)
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| 研究分担者 |
上野 敏幸 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (30338256)
浅沼 春彦 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (10757298)
北川 章夫 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (10214785)
小松崎 俊彦 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (80293372)
奥 宏史 大阪工業大学, 工学部, 教授 (20351455)
牛田 俊 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30343114)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 振動発電 / 適応制御 |
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| 研究実績の概要 |
本研究課題の目的は，持続振動を利用する振動発電の実用化で必須となる常時最適化を実現する適応制御機構を開発することにある。
研究代表者は，矩形波摂動信号を用いた極値探索制御法を開発し，振動発電デバイスの可変キャパシタンスの自動調整に適用し，強度が異なる減衰振動が断続的に加振される状況下でも長時間同じ状況が持続すれば発電効率が向上することを確認し，その内容を口頭発表にて公開した。
研究分担者らは，磁歪式振動発電デバイスの磁気回路の改良のための新しい構造を考案し，コンデンサによる共振周波数の変動率を増加させることに成功した。この増加については電気-機械連成モデルでも同等の結果を得ており，漏れ磁束の低減による磁束の均一性の向上に由来していることをFEMによる磁場解析により確認した。また，磁歪式振動発電システムの電気-機械連成システムを表す支配方程式を導出し，振動応答と電気的応答を同時に解く数値シミュレーションモデルを構築した。振動に応じて正負反転する起電力に対して，本モデルでは蓄電用キャパシタと昇圧用キャパシタ及び整流のためのダイオードを組み合わせた半波倍電圧回路の方程式を導出した。また，振動発電デバイスの交流電力を直流電力に変換する整流において電力損失が発生しないチャージポンプ方式の整流回路を提案して，試作機によって蓄電電圧効率と蓄電エネルギー効率の向上を確認した。さらに，研究代表者が提案している矩形波摂動信号を用いた極値探索制御の圧電式振動発電のメカニカルスイッチへの実装方法の検討と実験評価設備の構築を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は，矩形波摂動信号を用いた極値探索制御法を開発し，振動発電デバイスの可変キャパシタンスの自動調整に適用し，強度が異なる減衰振動が断続的に加振される状況下でも長時間同じ状況が持続すれば発電効率が向上することを確認し，その内容は学会発表にて公開した。その他の研究内容については，成果発表が行えていない。2022年度は研究グループ内で綿密な打ち合わせを実施し，確実な遂行によって成果発表を行う。
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| 今後の研究の推進方策 |
研究代表者は引き続き，矩形波摂動信号を用いた極値探索制御法の改良を進めるとともに，強度が異なる減衰振動が断続的に加振される状況下において，短時間で発電効率が向上する手法を開発する。
さらに研究分担者らと共に以下の課題に取り組む。まず，磁歪式振動発電システムの電気-機械連成モデル方程式の精度検証を継続し，振動系と電気系を支配する質量，キャパシタンス等のパラメータを最適化の対象とし，蓄電時間を短縮するための振動系と電気系の最適なパラメータマッチングについて検討する。また，前年度に試作した理想整流回路を用いて，振動周波数の変動，経年変化等に対応した振動発電システムを構成するために必要な蓄電回路の構成と仕様について検討を行う。一方，予想した性能が得られなかった同期磁束転送方式の蓄電回路の原因と改善方法について検討を行う。また，前年度に引き続き，磁歪式振動発電システムと圧電式振動発電システムの環境変動と経年変化を考慮した数学モデルに基づいて，変化検出において注目すべき特徴量や検定に利用できる入出力信号を明らかにする。加えて，圧電振動発電素子を用いた圧電式振動発電システムの機械-電気モデルを構築し，実験による発電評価を通してモデルの妥当性を検証し，得られた機械-電気モデルを基に有望な手法のメカニカルスイッチ機構を製作して，発電量の広帯域化を実験により確認する。また，ロボットアームや二足歩行ロボットへの圧電式振動発電システムの装着を検討し，メカニカルスイッチ機構の調整アルゴリズムの導出を試みる。
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