研究課題
1)吹雪境界層下での野外観測:北海道弟子屈町の観測フィールドにおいて、風速計、スノーパーティクルカウンター(雪の質量流量を計測)、視程計を、高さ1 mに設置し、時間解像度の高いデータの同時計測を実施した。2)飛雪モデルによる数値実験:オイラー・ラグラジアン飛雪モデルを用いて、段階的に平均風速を変化させた数値解析を行い、様々な風速下での、風速と雪の質量流量の時空間変動の3次元データを取得した。流れの空間スケールと吹雪の空間スケールの関係について、分析を継続している。3)防雪フェンス吹きだまり観測:北海道東部において、空隙率の異なる模擬フェンスを設置し、冬期の吹きだまり形成過程を小型LiDARにより計測を行った。4)メソ気象解析に基づく視程分布の推定:これまでの観測結果から、平均風速と雪の質量流量の平均値、雪の質量流量の短い評価時間での変動値の関係について、回帰式を構築した。雪の質量流量の短い評価時間は、3秒、10秒、30秒、1分間等いずれの評価時間においても、10分間平均値との間に、関係式が見出せそうであり、雪の質量流量の時間変動が乱流変動に関連していることを示唆している。計測に用いた視程計の時間解像度の兼ね合いから、1分間について分析を深めた。雪の質量流量の10分平均値と1分間平均値の最大値の比は、概ね3倍程度となっていた。この関係を、既往の雪の質量流量と視程の経験式に適用すると、ある10分間における1分間平均視程の最低値は、10分間平均視程の5~6割程度に低減することに対応している。これらの結果を、メソ気象解析の結果に適用し、視程の空間分布を求めるとともに、視程計での観測結果と比較を行った。視程の推定結果は、概ね観測結果の傾向を捉えていた。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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