研究課題/領域番号 |
21H01568
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
岡田 勇 創価大学, 経営学部, 准教授 (60323888)
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研究分担者 |
鳥海 不二夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30377775)
秋山 英三 筑波大学, システム情報系, 教授 (40317300)
山本 仁志 立正大学, 経営学部, 教授 (70328574)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 評判システム / 評判アルゴリズム |
研究実績の概要 |
第二年度は、評判情報の拡張的利用レベルの定義を踏まえ、頑健な評判集計・更新システムはどのような機能を有するべきかに関する体系的検討を行った。単に評判情報を利用者の選別に限定して利用するレベル0であっても、報復的評価や不当な評価に対して耐性を持つようなアルゴリズムを設計する必要がある。このため、評価関数の構成に、評価主体や評価場面を含めることで、報復的評価や評価の不正に対しても頑健なアルゴリズムを検討した。具体的にはエージェントベースシミュレーションを用いて、ある評価関数が与えられた時の不当な評価クエリにおける評判情報の正確性や頑健性を分析することで関数の精緻化を行った。 次に、評判情報の拡張的利用レベルが高い場合のアルゴリズムを検討した。デバイスが測定し自動的に発行されるクエリや取引相手が主観的に発行するクエリなどを統合するアルゴリズムを検討した。また、評判が通貨的価値を有するレベルでは、不正に関する頑健性を金銭的に担保できるようなシステムの設計が求められるので、これに対応するため、各種ポイント制度の設計思想を援用し、評価クエリの発行そのものをコスト化したアルゴリズムを検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
評判管理システムの理論的検討は予定通り実施したものの、実社会を想定した各種実験はコロナ影響によって来年度実施となったため。
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今後の研究の推進方策 |
第三年度では、評判管理システムを構築したときに、運用される評判情報の信頼性が確保されているのかを人間を被験者とした実験で測定する予定である。このことで不正に頑健な評判更新アルゴリズムが実装されたシステムを検討する。実験では被験者に、各種の誘因を与えてどのような行動変容がなされるのかを中心に測定する予定である。最初の半として予備実験を行い、実験の見通しを確認したうえで、後半で大規模実験を予定する。
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