研究課題/領域番号 |
21H01611
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
古瀬 裕章 北見工業大学, 工学部, 准教授 (50506946)
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研究分担者 |
森田 孝治 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主席研究員 (20354186)
鈴木 達 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (50267407)
金 炳男 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (50254149)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 透光性セラミックス / レーザー / 配向組織 / パルス通電焼結 / 微結晶粒 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、複屈折を有する非立方晶系材料に対して、「結晶粒の微細化」と「配向制御」の両立により粒界散乱を抑制してレーザー品質の透明多結晶セラミックスを作製し、高出力を得ることである。2021年度は、代表者が「結晶粒の微細化」によりレーザー発振の原理実証に成功した一軸性のアパタイトに対して、①最適なフッ素置換条件の探索、②結晶粒径と光学品質の関連調査、③磁場を用いた配向制御の効果検証を試みた。また、④CaをSrに置き換えたS-FAPの透明化にも取り組んだ。①および②では系統的に条件探索をすることで新たな知見が得られた。③では、わずかに配向した成形体の作製に成功した。④では、微結晶粒で構成される透明なS-FAPセラミックスの作製に成功し、蛍光評価を行った。その他、二軸性結晶についても液相合成による微粉体合成を実施し、配向制御の準備を整えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アパタイトの開発では多くの知見が得られ、高品質化に向けた検討が十分にできた。配向成形において、微粉体であるにも関わらず配向効果が見られた。また、S-FAPにおいては結晶粒の微細化により十分な透明試料の作製に成功し、レーザー発振の実証に向けた準備が整った。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に強磁場下で成形したアパタイトを焼結し、光学特性の評価を行う。また、配向度を上げるための合成条件の見直しをする予定であり、新たに超高圧湿式分散装置による粉体の分散処理を取り入れ、その効果を確かめる。思うように分散しない場合は、高エネルギーボールミル等を組み合わせて対応する。同様の製造過程を二軸性結晶にも展開し、配向体の作製を目指す。また、新たに得られた透明S-FAPセラミックスに対して、レーザー発振の実証を目指す。
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