研究課題/領域番号 |
21H02222
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岩崎 寛 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (70316040)
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研究分担者 |
花里 真道 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (00608656)
笹原 信一朗 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10375496)
三谷 徹 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20285240)
田島 翔太 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 助教 (20765234)
大塚 芳嵩 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 助教 (70784867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ワーケーション / 植物セラピー / ワークプレイスデザイン / オフィス緑化 / 働き方改革 |
研究実績の概要 |
本研究は日本における実質的なワーケーションの導入を目的とし、オフィスの緑化→身近な都市緑地→郊外の自然空間と、段階的に植物と関わることができる。日本型ワーケーションシステムを構築し、各段階の空間特性を考慮した植物セラピープログラムの提案と効果検証、それらの効果を活かした空間デザインの分析と提案、さらには受け入れ地域・自治体の活性化に及ぼす影響までを、学際連携チームにより多角的に検証するものである。 ①オフィスにおける植物を用いた勤務者へのメンタルケア効果検証:オフィス空間における植物設置の効果を検証するために、本物の植物と偽物(フェイク)の植物を設置した実験をおこなった。また、フリーアドレスのオフィスを対象とした実験により、勤務者の嗜好性なども合わせて評価を行った。その結果、フェイクへの関心は低く、本物の植物の方が選択されるが、虫などの発生がネガティブな感情を持つことなども明らかとなった。 データを取得できた。2023年度に学会発表予定。 ②都市部緑地空間におけるワークプレイス化に関する実証実験:国営昭和記念公園において、ワークプレイス化の可能性を検証するための実証実験をおこなった。その結果、メールチェックなどの単純作業には向いているが、オンラインミーティングなどにおいては、他の公園利用者に業務内容を聞かれる可能性があるなどの理由で不向きであることなどが明らかとなった。これらの内容は緑化工学会誌では発表した。2023年度に学会発表予定。 ③郊外の自然空間におけるワーケーションの実証実験:奥能登地域での本実験を予定していたが、地震の発生により、調査フィールドが使えなくなったことから、次年度以降に実施することとなった。前年度の予備調査の結果については緑化工学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
郊外緑地空間のフィールドを能登半島の珠洲市に設定していたため、地震の影響も有り、調査が一部滞っているため。
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今後の研究の推進方策 |
①国営昭和記念公園における調査で出てきた課題(他の利用者が気になる)を解決するために、勤務者と公園利用者の位置関係や適切な距離、園路との関係性などについて、工学的なアプローチから調査する。 ②多様な働き方だけでなく、多様なオフィス形態としてシェアオフィスが増加していることかあ、それらのオフィスにおける緑化やプログラムの検証を行い、勤務者の社会的健康やシェアオフィス緑化の効果の特徴について考察する。 ③自治体への効果について、具体的にアンケート調査を実施し、解析を深める。 ④能登半島でのワーケーションの実証実験を再度試みる。
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