研究課題/領域番号 |
21H02244
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
丸山 毅 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (20353865)
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研究分担者 |
上野 真義 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40414479)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 液体培養 / 無花粉スギ / 不定胚形成 / クローン増殖 / 培養苗 |
研究実績の概要 |
当年度の研究実績は、以下のとおり。 ①予定していたバイオリアクターによる細胞の増殖における培養条件の探索は、ポンプシステムのトラブルにより、細胞増殖の実験を延期となった。来年度に実験を再開始する。 ②液体培養による不定胚の成熟化を改善させるための培養条件を再検討した。その結果、液体培養条件に対する反応は細胞系統によって異なることが示唆された。得られた不定胚を発芽させ、植物体再生と苗化を進めた。 ③不定胚への分化能力の高い細胞において、発現遺伝子の解析を進め、分化能力の高い細胞系統と低い細胞系統間で有意に発現の変動する遺伝子(DEG)を探索したところ、合計で2165個のDEGが同定された。一方で、系統間で共通するDEGは見つからなかった。また、RNA-seqデータを活用したレトロトランスポゾン解析において、26本のレトロトランスポゾンの配列が得られた。これらの配列は平均で6727bpの全長があり、いずれもTy3/gypsyレトロトランスポゾンに分類された。差次発現の解析では不定胚の誘導効率の高い細胞と低い細胞との間でレトロトランスポゾンの発現量の比較を比較したところ、14本のレトロトランスポゾンの配列が有意な差次発現を示した。これら14本のレトロトランスポゾンの発現は分化能力の高い細胞系統では低く、レトロトランスポゾンの発現が抑えられることで文化能力が維持される可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度に予定していたバイオリアクターによる細胞の増殖における培養条件の探索は、ポンプシステムのトラブルにより、細胞増殖の実験を延期となり、次年度に実験を再開始する。これらにより、当年度に設定した研究目標をやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、以下の研究を実施する。 ①バイオリアクターによる細胞の増殖における培養条件の探索を再開始し、液体培養による不定胚の成熟化の技術高度化を引続き進める。 ②得られた植物体を育成し、苗の形態・生理・遺伝学的解析と評価を開始する。 ③細胞系統の解析や遺伝子の特定・遺伝マーカーの開発を引続き進める。
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