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2021 年度 実績報告書

植物バイオマス分解酵素複合体(セルロソーム)の体系的な相乗効果ネットワーク解析

研究課題

研究課題/領域番号 21H02334
配分区分補助金
研究機関日本大学

研究代表者

平野 展孝  日本大学, 工学部, 教授 (10409089)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードセルロソーム / 相乗効果 / 無細胞蛋白質合成
研究実績の概要

植物バイオマス分解酵素複合体(セルロソーム)とは、嫌気性細菌の細胞表層に提示される多種多様な糖質加水分解酵素が集合した分子量数百万の巨大酵素複合体である。多種多様な糖質分解酵素が骨格蛋白質上に集積・近接化することで、結晶性セルロース分解に対して高い相乗効果を発揮することが知られている。本研究では、セルロソーム複合体内において酵素が近接した際に生じる相乗効果の学術的理解を目指す。好熱嫌気性細菌由来セルロソームによる結晶性セルロースの効率的分解に必要最小限な酵素因子を用いて、様々な酵素組成のセルロソーム複合体の試験管内再構成を行い、結晶性セルロース分解活性を指標とした体系的な相乗効果解析、セルロソーム複合体によって生じる結晶性セルロース分解産物の解析、及び、セルロソーム複合体の分子挙動観察によって、構成因子間で形成される相乗効果ネットワークの解明、構成因子間の反応遂次性の解明、相乗効果の作用機序の解明を試みる。令和3年度は、結晶性セルロースの効率的分解に必要最小限な酵素因子の小麦胚芽抽出液を用いた無細胞蛋白質合成と、酵素因子の精製を行い、様々な酵素組成のセルロソーム複合体の試験管内再構成を行った。今後、これらの試験管内再構成セルロソームを用いて、結晶性セルロース分解活性を指標とした体系的な相乗効果解析、セルロソーム複合体によって生じる結晶性セルロース分解産物の解析、及び、セルロソーム複合体の分子挙動観察を行ってゆく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

専門性を有する研究員を雇用して、様々な酵素組成のセルロソーム複合体の試験管内再構成を実施する予定であったが、当初の予定に反して研究員の確保ができず、研究期間を5ヵ月間延長して実施する必要が生じた。研究期間を延長した結果、結晶性セルロースの効率的分解に必要最小限な酵素因子の無細胞蛋白質合成・精製と、精製酵素因子から成る様々な酵素組成のセルロソーム複合体の試験管内再構成を完了した。

今後の研究の推進方策

今後、専門性を有する研究員の確保に努めると共に、様々な酵素組成の試験管内再構成セルロソームを用いて、結晶性セルロースを基質とした酵素活性測定、セルロソーム複合体によって生じる結晶性セルロース分解産物の解析、及び、セルロソーム複合体の分子挙動観察によって、構成因子間で形成される相乗効果ネットワークの解明、構成因子間の反応遂次性の解明、相乗効果の作用機序の解明を試みる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 日本大学工学部生命応用化学科酵素学研究室

    • URL

      http://ch.ce.nihon-u.ac.jp/~hirano/index.html

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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