研究課題/領域番号 |
21H02335
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
金田 哲 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 上級研究員 (00537920)
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研究分担者 |
池田 紘士 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00508880)
米村 正一郎 県立広島大学, 生物資源科学部, 教授 (20354128)
兵藤 不二夫 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (70435535)
舟山 健 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び林業研究研修センター), 果樹試験場, 主任研究員 (70502376)
和穎 朗太 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 上級研究員 (80456748)
伊藤 通浩 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教 (80711473)
上野 秀人 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (90301324)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ミミズ / ライシメーター / 生活型の決定 / 年間消長調査 |
研究実績の概要 |
本研究では、1)各作目でのミミズ群集の推定、2)団粒形成量の推定と団粒機能の解明、3)圃場実証試験の大きく3つのテーマを行うことで研究を進めている。1)各作目でのミミズ群集を推定するテーマでは、本年度は圃場のセッティングを行った。またミミズの年間消長を把握する試験では、沖縄と長崎で調査を開始した。沖縄では年4回行ったが、長崎ではより頻度を高くし温度とミミズ群集の関係を把握できるようにした。2)団粒形成量の推定と団粒機能の解明では、地中生息表層採餌種の飼育法が確立されていないため、新たに飼育法を確立をこころみたが、実験開始前にミミズが死滅し、うまく実験が行えなかった。次年度以降再度進めていく。3)圃場実証試験は、ミミズによる土壌生態系や作物生育に及ぼす影響を野外で検証するために行う。横手市の試験では、無処理、石灰散布のみ、石灰散布後ミミズ移入の3処理区を設け作物生育、土壌生物性、物理性の初期値サンプルを採取した。善通寺にはライシメーターを設置した。善通寺に設置予定だった有機物を施用しミミズの効果を確認するもう1つのプロットを愛媛大学附属農場に設置した。また、先行して実験土に投入するミミズの重量を変えることで団粒形成量、土壌炭素無機化速度を変える実験を行っていた。その実験土壌の微生物叢分析を進めた。また、ミミズが土壌炭素動態に及ぼす影響を評価した土壌を用いて微生物相(PLFA)解析を行ったが、サンプル中の微生物量が少なく上手く測定できなかった。これまで採取したミミズの生活型を決めるサンプルを用いそれぞれのミミズ種の生活型を決定し生態学会で公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度計画していた圃場設置については、順調に進めることができた。しかし、愛媛大学の圃場の設置自体は繰り越した年になったため、想定よりも1年遅れた設置になった。横手市の試験でも石灰散布までは行えたものの、ミミズ投入開始が想定よりも1年遅れた。また地中生息表層採餌種の飼育法の研究を進めることができなかった。圃場の設置期間は長い方が良く、圃場試験を開始できたことから研究全体ではおおむね順調に進展していると考えた。
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今後の研究の推進方策 |
ミミズの効果が土壌特性や植物の生長に影響を及ぼすには時間がかかるため、プロットを管理しつつモニタリングを行う。ミミズの年間消長を把握する試験もコンスタントに行うことで、調査地点を増やしていく。ミミズの飼育法は難しいたため、次年度以降進めていく。
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