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2021 年度 実績報告書

TRPM7を介した必須ミネラルによるリンパ球確立の分子制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21H02754
配分区分補助金
研究機関順天堂大学

研究代表者

大洞 將嗣  順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (40351506)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードリンパ球分化 / ミネラル / イオンチャネル
研究実績の概要

本研究の目的は、必須ミネラルによる獲得免疫システム成立の新規分子基盤を明らかにすることである。本年度は以下の成果を得ることができた。
1. 野生型とTrpm7(flox/flox) x Rag1-Cre(以下、TRPM7 KO)マウスのDN3(CD4(-)CD8(-)CD44(-)CD25(+))細胞とDN3a(CD4(-)CD8(-)CD44(-)CD25(+)CD28(-))細胞における細胞内TCRbetaの発現に関して複数のVbeta鎖のmRNAを解析した。その結果、いずれの細胞の場合でも、TRPM7の欠損によってVbeta鎖のmRNA発現が減少していた。そこでRag遺伝子の発現を調べたところ、DN3a細胞においてRag1の発現はTRPM7ヘテロKOマウスとTRPM7 KOマウスでは同等である一方、Rag2の発現はKOマウスで上昇していた。また、DN3a細胞におけるpre-TCRalpha鎖のmRNAの発現は野生型とTRPM7 KOマウスで有意な差は無かった。
2. TRPM7 KOマウスでは、胸腺内のgamma-deltaT細胞は正常に存在していたため、TRPM7はgamma鎖やdelta鎖の発現への関与は小さいと考えられた。
3. TRPM7 KOマウスに抗CD3抗体を投与し、T細胞の分化が回復できるかどうかを検討した結果、僅かにDP(CD4+ CD8+)細胞まで分化が進んだ一方、細胞数は全く増加しなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ライブイメージングに必要な大型機器の納入が年度末となり、予定していた一部の解析を実施できなかったため。

今後の研究の推進方策

TRPM7によるDN3細胞の細胞増殖と生存の分子制御機構を解明するために、それらを制御する代表的なシグナル伝達経路の解析、およびリン酸化プロテオーム解析を実施する予定である。また、フィーダーフリーのin vitro のT細胞分化培養系でカルシウムセンサー蛍光タンパク質GCaMP6のライブイメージングを行い、培養分化中の細胞のカルシウム動体を計測する。さらに、DN3bで高発現するRNA結合分子XのKOマウスの表現型を解析する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] T細胞分化におけるイオンチャネルTRPM7の役割2021

    • 著者名/発表者名
      大洞将嗣、横溝岳彦
    • 学会等名
      Kyoto T cell Conference
  • [学会発表] A critical role of transient receptor melastatin 7 in early T cell development2021

    • 著者名/発表者名
      Masatsugu Oh-hora and Takehiko Yokomizo
    • 学会等名
      第50回日本免疫学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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