研究課題/領域番号 |
21H02838
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
石垣 診祐 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 教授 (40378170)
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研究分担者 |
増田 章男 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (10343203)
藤岡 祐介 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 助教 (70896381)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | FTLD / FUS / ALS / SFPQ |
研究実績の概要 |
1)FTLDスペクトラム疾患におけるFUS/SFPQ関連RNP複合体profile変化の解明:これまでに神経細胞核内FUS/SFPQ複合体には家族性ALSの原因遺 伝子であるEWSR, MATR3など多くのRNPが含まれ、これらのALS関連RNA結合タンパク質もFUS、SFPQと同様にタウisoformを制御することを、剖検脳を用いた疾患横断的解析より、見出してきた。FUS/SFPQ関連RNP複合体の結合様式がFTLDスペクトラムでどのように変化しているか、剖検脳に加えて脊髄を用いた生化学的、免疫組織化学的解析からRNP profileを比較し、FUS、SFPQをはじめとしたRNPの変化が、脊髄の運動ニューロンレベルでも変化していることを明らかにした。FUSのin vitroにおける液液相分離の評価系を構築し、ALS関連変異体でphase separationに変化が起き、dropletを形成することを確認した。2)FTLDスペクトラムの病態基盤に共通のRNA代謝動態変化の解明:複合体に含まれるRNA結合タンパク質(RNP)の多くがタウisoformを制御するという知見は、FUS/SFPQ関連RNP複合体がタウ遺伝子MAPTを含む特定のRNA群に対して共通の様式を通じて制御を行っている可能性を示唆する。MAPTの選択的スプライシングに関与するRNPについて患者由来iPSC由来神経細胞を用いて、FUSとSFPQの微小局在の確認に着手した。 3)核酸医薬によるFTLDスペクトラム治療法の確立:上記までの病態メカニズム解析によって網羅的に同定したFUS/SFPQ関連RNP複合体のprofile(RNPの組み合わせ)変化、およびその標的RNA代謝変化をもとに、制御可能なoligonucleotideについてのスクリーニングに着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
FUS/SFPQ関連RNP複合体の結合様式がFTLDスペクトラムでどのように変化しているかについて、免疫組織化学的解析を実施する上で必要な機器の故障のために遅延が生じている。このため、当初の研究計画で予定していた実験の一部が遅れ、年度内完了が困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍で未使用の学会旅費の物品費への流用と合わせて次年度に繰り越して遅延を回復することとした。
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