研究課題/領域番号 |
21H02885
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
池田 真理子 (谷口) 藤田医科大学, 大学病院, 准教授 (00410738)
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研究分担者 |
青井 貴之 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 教授 (00546997)
青井 三千代 (小柳) 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (90432327)
丸山 達生 神戸大学, 工学研究科, 教授 (30346811)
石垣 景子 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (10366304)
中嶋 和紀 藤田医科大学, 共同利用研究設備サポートセンター, 講師 (10442998)
長坂 美和子 神戸大学, 医学部附属病院, 非常勤講師 (70723998)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | アルファジストログリカン / 福山型筋ジストロフィー / 糖鎖修飾 / 低分子化合物 |
研究実績の概要 |
福山型筋ジストロフィーの疾患の原因であるαDG糖鎖について、その機能と薬効機序の研究を行った。αDG糖鎖の安定性」への関与の検討 ①目標 化合物の細胞系(HEK,疾患iPSC)投与における内因性のフクチン蛋白の発現の変動検討②予想される問題点とその解決策 αDG合成酵素の分解を阻害していれば化合物投与濃度依存的にフクチン蛋白が増強する可能性が示唆されるが、フクチン蛋白以外が標的である場合、その結果だけでは結論付けられないため、フクチン以外の糖転移酵素の内因性タンパク質の発現の変動も同時に検討する。想定される結果が得られなかった場合は、化合物の作用機序について、糖鎖分解酵素阻害剤ではなかった場合、結合蛋白の解析や、酵素活性の測定、RNAシークエンス、レクチンアレイなどの結果を総合的に判断し、機序の解明を進める。アミノ酸添加による糖鎖回復についても同様の検討を行う。 発現解析の結果、遺伝子の変動は大きくみられなかった。これにより遺伝子発現以外の機序が糖鎖修飾にはかかわっていることが示唆された。 ②プロテオミクスを用いた、結合蛋白の同定、標的遺伝子の同定 ビオチン化・Rhodamine・Dancyl を付加した化合物を動物モデルや細胞内に投与し、局在や結合たんぱく質を質量分析で同定する、フクチン、FKRP、Largeなどの糖転移活性をHPLCで検討する。検討結果、Largeについて、化合物での糖転移活性を確認した。今後他のタンパクについても行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
福山型筋ジストロフィーの疾患の原因であるαDG糖鎖について、その機能と薬効機序の研究を行った。αDG糖鎖の安定性」への関与の検討について遺伝子発現の検討は完了し、他の検討も追加で行っており、順調に経過していると考えられる。またαDGの安定性についても追加の実験を行っており、順調と考えられる。また糖鎖を増強する低分子化合物についてもその作用機序を検討することからαDGとの相互作用を検討しており、研究の進捗を加速するものであり順調と考えているからである。
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今後の研究の推進方策 |
予定通りの方向性である。 作用機序に基づく糖代謝アッセイ系構築と新規化合物合成展開 ①目標 糖代謝アッセイ系の構築と化合物合成展開 1年目で得られた知見より糖代謝活性を測定するアッセイ系を構築し化合物合成展開、包摂化などを検討し薬効を評価する、予想される問題点とその解決策としては使用する細胞系や動物での糖のターンオーバーの検討をまず行い、必要に応じてタンパク合成を止めて糖代謝の経時的変化を検討する。条件検討を重ねて最適条件を見出す必要がある。標的分子が同定された後に検討を行う。想定される結果が得られなかった場合は標的分子候補を再度検討し、化合物の展開を見直す。
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