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2022 年度 実績報告書

臨床検体遺伝子解析に基づいた静脈グラフト内膜肥厚制御方法の大動物モデルでの確立

研究課題

研究課題/領域番号 21H03013
配分区分補助金
研究機関旭川医科大学

研究代表者

東 信良  旭川医科大学, 医学部, 教授 (30250559)

研究分担者 内田 大貴  旭川医科大学, 医学部, 講師 (80422038)
菊地 信介  旭川医科大学, 医学部, 講師 (80596297)
大平 成真  旭川医科大学, 大学病院, 助教 (70899814)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード内膜肥厚 / グラフト狭窄 / 閉塞性動脈硬化症
研究実績の概要

前年度、ブタ静脈への核酸医薬導入モデルを確立したことを受けて、ヒトの内膜肥厚モデルに近い静脈グラフト内膜肥厚モデルの確立を目指して、ブタ内頚静脈の炎症静脈グラフト作成を前提に、まず、その予備実験として、ラットにおける内頚静脈の炎症静脈グラフト作成および炎症発生確認を行った。モデルとして、外膜側に薬剤浸漬コラーゲンを巻いて炎症惹起を行おうとする外膜炎症モデルと、静脈内腔に薬剤を注入する内膜炎症モデルの作成に取り組んだ。炎症惹起薬剤として、①E.Coli由来LPS、及び②リコンビナントInterleukin 1β(IL-1β)を用いた。結果として、内膜炎症モデルは、分枝からの薬剤注入において炎症惹起効果が一定にならず、また、いずれブタで実施する場合に分枝がないと実施が難しいと判断した。
一方、外膜炎症モデルについては、IL-1β投与では十分な炎症惹起を起こすことはできなかったが、LPSにおいては、IL-6, IL-1β、TNF-α遺伝子発現レベルの2~4時間をピークとする有意な上昇と顕微鏡所見としての血管壁への細胞浸潤が確認され、炎症惹起モデルとして使用できることが確認された。炎症惹起後の内膜肥厚については、今後、その炎症惹起静脈を動脈へ移植した際に発生することを予測しつつ、研究を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ブタを用いる実験は、コストや施設の問題から、小動物においてある程度実験モデルとして確立できてから行うべきと判断して、まず、ラットでの炎症惹起静脈肥厚モデルの確立に取り組んだ。薬剤濃度の条件設定や炎症の評価方法の確立に時間を要したことで、目標としているブタのモデル確立にはまだ到達していないことから、「やや遅れている」とした。

今後の研究の推進方策

ラットでの炎症惹起静脈グラフトを確立した後に、ブタ静脈グラフト移植モデルの確立(炎症惹起静脈移植モデル)すること、および、そのブタ静脈移植モデルにおける内膜肥厚発生を確認することが次年度に必要である。さらに最終年度には、ブタ炎症静脈への内膜肥厚抑制を目的とした核酸医薬投与を行って、内膜肥厚抑制効果を証明する必要がある。

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公開日: 2024-12-25  

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