研究課題/領域番号 |
21H03182
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
松本 明子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (10330979)
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研究分担者 |
鈴木 民夫 山形大学, 医学部, 教授 (30206502)
伊藤 祥輔 藤田医科大学, 医療科学部, 名誉教授 (70121431)
若松 一雅 藤田医科大学, 医療科学部, 名誉教授 (80131259)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ALDH2 |
研究実績の概要 |
東アジア人に特有の遺伝子多型rs671のモデル動物としてAldh2ノックアウトマウスおよびAldh2*2ノックインマウスを用いた慢性ばく露実験のための基盤を整えるため、博士研究員の雇用、補助研究員の教育、ノックインマウスの凍結精子(スタンフォード大学Dr Chenより供与)の人工授精を行って、ヘテロマウスを得、継代を開始、遺伝子型判定のためのPCR法の確立を行った。 マウスは通常の固形飼料と飲水ボトルで10週令まで飼育を行い、15週令まで飲水ボトルの内容物を0もしくは10%エタノールに置き換えることでエタノールを負荷した。 エタノール負荷後、尾、耳、陰部、手足のうらなどのマウスの皮膚に沈着する色素について、表皮を剥離したうえでメラニンを抽出し、酸化処理後の断片についてHPLCによって定性および定量評価を行った。真メラニン(黒~茶色のメラニン)マーカーであるpyrrole-2,3,5-tricarboxylic acid (PTCA)が確認され、色素沈着が真メラニンであることが分かった。また、皮膚病理の評価を行い、Fontana-Masson、Berlin blue、bleachingなどでメラニンの確認を行うとともにMelan A、Ki-67、tyrosinaseなどの免疫組織染色を行うことで表皮・真皮におけるメラノサイトの形態、分布、数、活性の観察を行った。 さらに、メラノーマ細胞とヒトメラノサイトの培養実験の基盤を整備し、比色定量による簡易メラニン定量系を立ち上げた。また、MITF、tyrosinaseなどのmRNA定量用qPCRを立ち上げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
モデル動物を用いた検証実験の基盤を整え、分析化学的評価を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
モデル動物の病理学的評価を行う。また、成果のとりまとめ、統計解析、論文執筆を進める。
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