研究課題/領域番号 |
21H03274
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
田口 敦子 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (70359636)
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研究分担者 |
村山 洋史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (00565137)
桜井 政成 立命館大学, 政策科学部, 教授 (90425009)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 住民組織 / ヘルスアウトカム / 養成プログラム開発 / 実装モデル |
研究実績の概要 |
【目的】好事例による住民組織の養成プログラムの試案作成 【方法】当初の計画では、好事例とされる文献およびインタビューから住民組織の活動開始期の養成プログラムの要素を収集・分析することとなっていたが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、住民組織活動の休止を余儀なくされたことは、今後の活動に少なからず影響を与える。このことからポストコロナにおける住民組織と行政との新たな活動モデルを探った上で養成プログラムを検討する必要性があると考え、まずは現在の課題を明らかにするためにA自治体にて、行政担当者4名、健康づくりを推進する住民組織(以下、推進員)のメンバー3名にインタビュー調査を行った。 【結果および考察】 「推進員自らが引きこもりがちな人への声掛けを行う」など、行政よりも地区の詳細を知る推進員によって、声掛け等のアウトリーチが行われていることが明らかになった。ボランタリー精神で活動されている推進員は、住民だけでなく行政にとっても貴重な存在である。 一方で、推進委員はやりがいというよりも責任感で活動している人の声もあったことから、職員の望む自主性による活動とのギャップが生じていることが明らかになった。町内会の加入率も減少する中、町内会からの推薦で選出され、負担感が大きく活動を楽しめていない推進員の存在が懸念される。推進員の活動のやりにくさの背景として、住民同士のつながりの希薄さがあった。これは職員も推進員も一致した見解であった。推進員が「近隣と関係性を築くことで漸く協力して貰える」といった、住民同士の関係づくりから始めていることが語られた。 推進員からは「活動について若い人や三世代など、参加者の年齢層を広げる」ことの必要性が挙がった。推進員の活動対象を広げるために最も重要なのは、行政組織内の連携である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の拡大を伴い、住民組織活動を休止する自治体も多いことや、対象とする行政部署が感染症対策にかかわる部署であったことから、研究協力を得ることが難しい状況が続いたため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画では、好事例とされる文献およびインタビューから住民組織の活動開始期の養成プログラムの要素を収集・分析することとなっていたが、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、住民組織活動の休止を余儀なくされたことは、今後の活動に少なからず影響を与える。このことから、今後はポストコロナにおける住民組織と行政との新たな活動モデルを探った上で養成プログラムを検討する。
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