研究課題/領域番号 |
21H03278
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 修文大学 |
研究代表者 |
前川 厚子 修文大学, 看護学部, 教授 (20314023)
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研究分担者 |
松原 宏紀 修文大学, 医療科学部, 講師 (10885908)
中井 滋 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (20345896)
本田 育美 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30273204)
吉田 和枝 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 教授 (40364301)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 透析患者 / 排泄機能障害 / 下痢 / 便秘 / 腸電位 |
研究実績の概要 |
2021年度の初年度研究は「愛知県下維持血液透析患者の日常生活と排便状況の調査」を藤田医科大学の稲熊大城教授と中井滋教授の協力を得て愛知腎臓財団ならびに愛知県透析医会との共同研究として実施した。 日本では透析を受けている患者数は33万人以上と報告され、新たに毎年3万5000人以上が透析治療を開始している(2021年)。透析患者の高齢化が進み、2017年末の透析患者の平均年齢は68歳を上回っている(日本透析医学会)。透析患者の日常生活困難感は加齢に伴う認知機能やADLの低下、心臓病等の合併症や排便機能の低下があげられる。 これまで、愛知県下の慢性維持透析患者における日常生活の現状ならびに排便機能状況に関する調査は実施されていないため、現状把握する目的で本研究を実施した。 研究方法は医療機関に保管されている患者の既存情報を収集して診療情報データベースを構築し、統合データとして解析するものである。調査項目は①性別、②年齢、③透析導入時年齢、④居住環境(家族同居・独居・施設入所・入院・その他)、⑤主たる通院手段 ⑥治療方法(施設血液透析・腹膜透析・血液透析と腹膜透析の併用・在宅血液透析・その他、⑦糖尿病合併の有無、⑥糖尿病関連自己注射の有無、⑦要介護度、⑧排便状況(止瀉薬、整腸薬などの服用状況)で構成した。 3月31日までの中間集計では愛知県下の透析医療機関約160施設から14,434件の回答を得た。性別では男性が65%、年齢は平均69.6(幅0~101)歳で透析歴平均は8.2年であった。排便状況では、年齢と透析歴の長さに相関して薬物治療Dozeが多くなり、下痢と便秘の繰り返しが生活の不便さに直結していた。本調査は2022年7月を締め切りとしており約70%の回収率であるが、愛知県透析医療機関の全患者を調査対象とするもので、最終締め切り後にビッグデータ解析を行い、発表する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の計画は藤田医科大学稲熊教授と中井教授、愛知腎臓財団の協力を得て、県下の透析医療実施機関で透析を受けている全患者を対象にした生活と排便機能の実態調査として進めている。2022年3月末の時点で約7割の医療機関からの回答を得ているが、残り3割の医療機関に対して7月末までに回答を求めている。 そのために、最終集計、分析、公表は今年度になる見通しである。 医療機関ではCovid-19の影響で、バスキュラーアクセスハイリスクの透析患者と直接関わることを制限している。そのため、個別対面インタビューと腸電位測定などが計画しにくいが、透析を専門とする看護師への聞き取り調査を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、2つの研究を並行する。 1)2021年度愛知県の透析患者における生活と排便の状況を解析し、論文にまとめる予定である。現在は約14300件のデータであるが、残り30%の施設からの回収を待っている。 2)実際に透析医療機関において透析を実施中の患者に対する排便状況をインタビューし、承諾が得られた場合には透析中の腸蠕動をモニタリングする計画である。一般状態と排便リズム、腸電位測定に協力してくださる被験者のリクルートは分担研究協力者の機縁法で進める。さらに、可能ならば透析日以外の腸電位を計測するようにしていく。被験者数はCovid-19の制約もあるために10名を予定している。
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