研究課題/領域番号 |
21H03333
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
永澤 美保 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (70533082)
|
研究分担者 |
野元 謙作 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30786976)
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | イヌ / Social exercise / ヒト / 健康 |
研究実績の概要 |
本研究では、イヌとの共生がもたらすヒトの健康効果を検証するため、イヌとの生活が飼い主のSocial exerciseを長期的に高め、飼い主とイヌの双方の健康状態の向上に寄与することを明らかにする。他の動物種にはない異種間の互恵的関係の役割を明らかにし、その効果をヒトの健康と福祉に役立てることを目指し、以下の2点を明らかにする。 1)ヒトとイヌとの共同生活に伴うSocial exerciseの増加とそれに伴う身体的同調の同定:ヒトとイヌにスマート加速度センサー及び赤外線距離センサーを装着し、半年間にわたり、24時間の運動モニタを実施する。両者の運動活性および運動周波数を算出して、身体的同調現象がどのように出現するかを示す。 2)ヒトとイヌの身体的同調発現による心身の変化の同定:ヒトとイヌの健康指標(ストレスホルモン、睡眠解析、腸内細菌叢など)の経時的変化を調べ、身体的同調との関連を明らかにする。 現在のところ、1)イヌと飼い主の身体的同調性を評価するため、両者の運動活性度を示すクラスタの相関を経時的に調べ、全体的に相関が高くなるペアでは譲渡3~4ヶ月頃に最もイヌと飼い主のクラスタに類似性が認められた。2)コルチゾール:イヌは飼育に伴い、尿中コルチゾール値が低くなっていく傾向が見られた。一方、飼い主は尿中コルチゾール値が高くなる傾向がみられた。また、対照群よりも飼い主の方がコルチゾールが高い傾向がみられた。オキシトシン:運動活性度の同調傾向とイヌのオキシトシン値には正の相関傾向がみられた。イヌと飼い主のオキシトシン値は正の相関が認められている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Covid19の影響で、一時実験がストップしていたが、現在は順調にデータが取得でき、解析を進めているところである。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、加速度、内分泌、心理尺度、腸内細菌叢の解析と関連解析を進める。
|