研究課題/領域番号 |
21H03341
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
秋間 広 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (40292841)
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研究分担者 |
安藤 良介 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 契約研究員 (10804792)
片寄 正樹 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (50221180)
田中 憲子 (石黒憲子) 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (70439280)
吉子 彰人 中京大学, 教養教育研究院, 助教 (70825124)
谷口 圭吾 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (90381277)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 超音波断層装置 / エコー強度 / 屍体 / エコー減衰 |
研究実績の概要 |
本研究はヒトの”筋の質”について評価し,筋機能や筋の硬さなどとの関係について検討することを目的としている.筋の質は超音波断層装置,磁気共鳴映像法あるいは磁気共鳴分光法を用いて評価することが可能で,筋内部の脂肪や結合組織が多い場合は筋の質が低いと判断する.特に超音波断層装置の弱点としては,深い部分にある筋の質を評価する際には,超音波エコーの減衰が生じる.したがって,皮膚表面の近くにある筋の白黒度合いと深い部分にある筋のそれを直接比較することはできない.そのため,深い部分に位置する筋エコーの減衰を数式を用いて補正することも可能である.さらにこの数式の補正が妥当であるのか否かを屍体の筋を使って直接調べる. 上記の研究課題のうち,今年度は屍体の筋を用いて,表層部の組織がどの程度深層部の筋エコー強度に影響するのかを直接調べた.屍体7体11肢(平均年齢85.1±8.0歳,男性4体,女性3体)における大腿四頭筋を対象に次に示す条件で超音波画像を撮影し,筋エコー強度を求めた.1)皮膚表面から撮影する条件(生体と同様な条件),2)皮下脂肪を取り除いた条件,3)皮下脂肪と大腿直筋を取り除いた条件.その結果,1)の条件では,大腿直筋で69.2±20.3a.u.,中間広筋で67.5±22.0a.u.,2)の条件では,大腿直筋で83.4±15.9a.u.,中間広筋で86.1±23.3a.u.,3)の条件では中間広筋で102.2±21.8a.u.となり,表層の組織を切除するに伴い,筋エコー強度が増加していくことが明らかとなった.すなわち,普段我々が生体で測定している筋エコー強度は表層部の皮下脂肪や表層部にある筋によって減衰したものであることが改めて確認できた.なお,この研究内容はJournal of Ultrasoundに投稿中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に一つの実験を終え,論文投稿まで終えられているためおおむね順調に進んでいると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
筋の質と筋のスティフネスとの関係を調べること,および屍体のデータを増やし,筋エコー強度を補正する補正式を導き出すことが今後の課題である.
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