研究課題/領域番号 |
21H03405
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
夏井 雅典 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (10402661)
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研究分担者 |
羽生 貴弘 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (40192702)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 集積回路 / IoT / 不揮発ロジック / スピントロニクス / 高信頼化 |
研究実績の概要 |
本年度は,前年度までに研究を推進してきたIoTセンサノードの高性能化・省エネルギー化,高信頼化それぞれの達成を目的とした各要素技術について,そのシステム応用に向けた研究を推進した. 1.不要なエネルギー消費を徹底的に排除する細粒度パワーゲーティング(PG)技術:IoTセンサノードに想定される多様な動作環境の変化に応じて適切な電源供給の制御を可能とする動作環境適応型PGスイッチ制御技術に関して,AI技術等を活用することによる動作環境適応型自動制御技術の検討を行った. 2.多様な動作環境における安定動作を保証する高信頼要素回路技術:NV-LIM回路の省エネルギー性の本質である不揮発記憶機能を司るもっとも重要な要素回路である,不揮発フリップフロップ(NVFF)について,書込みエラー検出機能を活用することによるエネルギーの削減効果,および,IoTセンサノード向けマイコン・CPU等へ本NVFFを実装することによるシステムレベルの有効性に関する評価を行った. 3.高エネルギー効率な演算処理を可能とするIoTセンサノード向けアクセラレータ技術:センサノードにおいて多用される演算処理の高速化を目的としたアクセラレータ回路の構成方法について,前年度検討を行った回路構造の設計と評価を進めた. 以上の結果を通し,本研究が目標とする,「高いエネルギー効率による高性能・低消費電力動作を高信頼に達成可能なIoTセンサノード端末の実現とその社会実装に向けた基盤技術の構築」のための要素技術の高度化が推進されるとともに,最終年度となる次年度における研究課題の取りまとめの方向性が明確になった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3つの要素技術について並行的かつ継続的に研究を進められているとともに,特にセンサノード向けアクセラレータ技術については国際会議や学術論文でも発表することが出来ていることから,順調に進展していると判断できる.
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今後の研究の推進方策 |
これまで推進してきたIoTセンサノードの高性能化・省エネルギー化・高信頼化のための各要素技術の有効性に関する評価を行う.最終的には,上記項目を要素技術としたIoT向け不揮発プロセッサの構成と性能評価により,本研究課題の最終的な成果と将来的な課題を取りまとめる.
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