研究課題/領域番号 |
21H03472
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂本 大介 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (00556706)
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研究分担者 |
志築 文太郎 筑波大学, システム情報系, 教授 (20323280)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 視線インタフェース / ハンズフリーインタラクション / ユーザビリティ / 作業負荷 / ユーザインタフェース |
研究実績の概要 |
視線インタフェースは手を使わないハンズフリーなインタラクションを実現する基盤技術 であり、人や機械との接触を伴わないことから特に感染症対策に有効なインタフェースである。しかし、現状の視線インタフェースは他のインタフェースと比較して低速で利用負荷が高いという問題がある。本研究の目的は、現状の視線インタフェースの問題を改善するべく、高速かつ低負荷な視線インタフェースを実現する手法を探ることである。
この目的に対して、令和3年度においては下記の研究開発項目を実施した。1)従来手法よりも高速なインタフェースの検討を進めるなかで、極端な視線角度領域を活用することがターゲット選択の高速化に寄与する可能性を見いだした。これを検証するために、バーチャルリアリティ空間における視線滞留時間を用いた高速なオブジェクト選択手法の検討を行った。2)低負荷な視線インタフェースを実現するために、視線滞留時間のモデル化が有効であるとの仮説のもと、滞留時間とモデルヒューマンプロセッサー(MHP)の関係について調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度の研究実施計画では高速な視線インタフェースを実現するために動的エリアカーソル法を用いる予定であったが、検討を進めるなかでさらに高速かつ安定的に利用できる極端な視線角度を用いる手法の発案に至ったため、当初予定していた計画を一部変更して実施した。この結果として、当初よりも優れたインタフェースが実現できたと考えている。また、滞留時間とユーザのモデル化に関する調査研究は低負荷な視線インタフェースの実現に向けた基礎検討として有意義であったと考えている。
研究経費については、世界的な半導体供給不足、および新型コロナウイルス感染症による世界的な物流の乱れによって当初購入を計画していた機材の納入が間に合わない可能性が高まったため、および当初予定していた国際会議発表に関わる旅費が不要になったため、令和3年度の経費の繰越を行った。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究目標に対して順調に進捗していることから、当初に予定していた研究項目を継続するとともに、視線インタフェースによるハンズフリーインタラクションの高度化のさらなる可能性を探る。
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