研究課題/領域番号 |
21H03480
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
南部 功夫 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (40553235)
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研究分担者 |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学研究科, 理事・副学長 (70293248)
アンドラデエドアルド カラベス 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (30825013)
佐藤 貴紀 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (60840759)
横山 寛 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 特任助教 (10829823)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 脳波 / データ拡張 / 筋活動 |
研究実績の概要 |
本研究では、スモールデータである脳活動に対するデータ拡張技術を構築しBCIの精度向上に対する有効性の検証を行うことを目的とする。特に,ユーザ(被験者)や、実験課題条件、計測装置、データ数などをデータの“次元”と考え、次元が異なる多種多様な脳活動データ(=多次元脳活動データ)を用いたデータの拡張や、異なる実験データ間での関係性をニューラルネットワーク等により同定し、異なるデータの変換ができるかを検討する。 これらにより従来のデータ拡張と転移学習の長所を持ち合わせた手法を目指す。 本年度は、データ変換の一つとして、脳波データと筋活動データの変換を行う手法の検討を行った。データ変換には、敵対的生成ネットワークを用いた手法を利用し、脳波のチャネルと筋電のチャネルが同じ場合に変換ができるものであった。公開データセットについてこのデータ変換を適用したところ、おおよその波形が精度良く生成されることがわかった。 また、筋活動や脳波に対する転移学習についても検討した。今回は異なる被験者のデータで学習したものを新しい被験者に適用することを検討した。その結果、筋活動に対しては、精度は同じ被験者のデータよりも低下するが、スライディング窓を用いた手法を使うことで共通の特徴を抽出することができ、精度の低下を抑えることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は脳波と筋電を用いたデータ変換などの技術について主に検討した。このデータ変換については一定の結果が得られ、2つの異なるデータ間の変換を実現できる可能性を示した。また、様々な脳波データを使った検討については、脳波装置の納入の遅れなどがあり、今後研究を加速させる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
データ変換については、これまで脳波と筋電についての変換を検証してきたが、どんなデータでも可能であるかは不明である。そのため、新規に実験を行いデータを取得して、そのデータについて今回提案したデータ変換が有効であるかを確認する。 また、データ拡張についても、脳波にノイズを入れたシンプルな手法などを検証しつつ、データ拡張で生成されたデータのうち重要なものを選択する手法についても検討を行う。
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