研究課題/領域番号 |
21H03680
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 大輔 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (30784889)
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研究分担者 |
地引 泰人 東北大学, 災害科学国際研究所, 客員研究員 (10598866)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | インドネシア / 災害復興 / 防災教育 / 学術研究機関 / 媒介機能 |
研究実績の概要 |
当該年度は、現地における有識者ヒアリング及び関連する文献調査等を中心に研究を進めた。有識者ヒアリング等から得られた主な知見は、以下の通りである。 災害復興や防災教育の過程において現地の学術研究機関が果たす媒介機能を活用するにあたり、インドネシアの大学に固有な学生による活動であるKKN (Kuliah Kerja Nyata)の存在に着目するべきとの指摘が複数のインドネシア人研究者よりなされた。KKNとは大学のカリキュラムに含まれている「実践活動授業」であり、大学教育の一環として3カ月程度の期間、学生が主に貧困な村に滞在し実施する社会奉仕活動を指す。なお、KKNは学生が地域社会の中で地域社会の構成員と共に当該地域社会の向上に資するべく活動することを旨とした大学での教育プログラムであり、大学によってはKKNが必修科目とされている等、多くの大学生がKKNに関与している。 他方、大学における防災に係る活動はKKNには限定されず、University Forumの枠組みでも実施されているとの指摘があった。その上で、University Forumの枠組みによる防災活動への参加の有無について、アンケート調査における質問項目に加えるべきとの見解が示された。また、インドネシア人研究者から、University Forumが大学内における防災活動(例えば避難訓練など)を活性化するために有効に機能しているか否か、及びUniversity Forumの枠組みによる防災活動が地域社会にとって有益であるか否かについて、質問項目に加えるべきであるとの意見も出された。 本研究に関連した成果として、これまでに複数の原著論文をWeb of Science Core Collection及びScopusに掲載された英文学術誌で公刊している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の想定通り、現地における有識者ヒアリング及び関連する文献調査等を実施することができた。 なお、現在のところ研究を遂行する上での特段の課題は生じていない。 従って、現在までの進捗状況を「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
災害復興や防災教育の過程において現地の学術研究機関が果たし得る媒介機能について解明するべく、引き続き現地の研究協力者(シャクワラ大学・インドネシア大学等)と連携しながら、対象地域であるアチェ(スマトラ島北部)・ジャカルタ(ジャワ島北西部)・パル(スラウェシ島中部)・メラピ(ジャワ島中部)におけるフィールドワーク(有識者ヒアリング・構造方程式モデリングを採用したアンケート調査等)を実施する。 当該調査結果等を基に、配慮すべき関係主体や主要な因子等について明確化・見える化した上で、インドネシアにおいて現地の研究協力者等と共同でワークショップを開催し、世界に向けて研究成果を広く発信する。
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備考 |
当該年度(2021年度)の科学研究費補助金については、2022年3月31日付で繰越承認(補助事業完了時期:2023年3月31日)を受けている。
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