研究課題/領域番号 |
22H00604
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
奥田 太郎 南山大学, 社会倫理研究所, 教授 (20367725)
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研究分担者 |
森山 花鈴 南山大学, 社会倫理研究所, 准教授 (40635702)
MERE WinibaldusStefanus 南山大学, 社会倫理研究所, 准教授 (40836029)
篭橋 一輝 南山大学, 国際教養学部, 准教授 (60645927)
辻本 耐 南山大学, 社会倫理研究所, 研究員 (30908463)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 補完性 / 自律 / 連携 / 介入 / 意思決定 |
研究実績の概要 |
実証研究班Aでは、20年度から21年度にかけて実施したCOVID-19の感染拡大下における大学生のメンタルヘルスへの影響についての調査に基づく成果の1つとして、COVID-19に対する不安尺度の開発に関する内容を論文にまとめた。また、長期化するコロナ禍による心理的ストレスから若年層の自殺リスクが高まっていることが予想されたため、4月から自殺リスクをスクリーニングするための尺度開発(FSII日本語版; Chang et al., 2016)に取り組んだ。 他方、実証研究班Bでは、2022年8月にオーストラリアにおける自律的な資源・環境管理の現状について調査を行った。ヴィクトリア州ではまず、メルボルン市内のWest Gate Parkの環境再生の取り組みと、コミュニティベースでの育苗活動を行っているBili Nursery & Landcareの視察を実施した。次に、メルボルン近郊のBambra Agroforestry FarmとYan Yan Gurt West Farmを視察し、アグロフォレストリー(農業と林業を一体的に行う営農方法)をどのように行っているかを聞き取り調査した。これらの農場はアグロフォレストリーの人材育成を目的としたワークショップも行っており、こうした人的資本への投資が、オーストラリア各地で人と森(および環境)との関係をつなぎなおす重要な役割を果たしていることが示唆された。またキャンベラとニューサウスウェールズ州にも赴き、コミュニティの自律的な活動の現状について聞き取り調査を行った。とりわけ、ニューサウスウェールズ州のカムノックで行われてきた塩害対策(Yahoo Peaks Salinity Control Program)の効果を検証した。 原理研究班AとBでは、茨城県水戸市における地域活性化活動の視察を通じて現時点での原理の適用可能性を探った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題の主要メンバーの多くが突然発生した公私の事情に由来する時間的制約により、2022年度内の研究を予定していたところまで進めることができなかった。そうした中で、実証研究班Bは、オーストラリアでの調査を十分に実施することができた。また、いくつかの研究論文の作成を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の主要メンバーの公私の事情については2023年度も継続することとなるため、時間的制約の厳しい中、本研究課題に取り組む必要がある。そこで、新たな研究協力者との連携を模索し、研究計画が滞りなく進められるよう試みる。
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