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2023 年度 実績報告書

帝国の日の名残り:イコノテクスト・ジェンダーから眺める世紀末中国文学誌

研究課題

研究課題/領域番号 22H00643
配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

田村 容子  北海道大学, 文学研究院, 教授 (10434359)

研究分担者 武田 雅哉  北海道大学, 文学研究院, 名誉教授 (40216908)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード中国文学 / イコノテクスト / ジェンダー / 明清文学
研究実績の概要

本研究では、イコノテクスト(画文一致)・ジェンダー(性別規範)・世紀末という視座を導入し、文字テクスト中心に編まれてきた中国文学史の流れを再検討する。主に、中国明代の万暦年間(1573-1620)に出版された白話小説と、清代末期から中華民国成立(1912)にかけての演劇、画報(絵入り新聞)などのメディアを扱う。
令和5(2023)年度は、①国際研究集会、②国内連続講義、③資料収集、④研究成果発表をおこなった。
①として、研究代表者はウェルズリー大学のMingwei Song教授、慶應義塾大学の越野剛准教授、神戸大学の濱田麻矢教授を招聘し、2023年7月23日に北海道大学にて、「中国がSFを知ったころ 清末民初のSF小説とその後の展開」と題する国際研究集会を開催した。②として、研究代表者と研究分担者は、2023年5月17日、6月14日、7月12日、10月25日、11月8日、11月22日、12月20日に、北海道大学にて、国内連続講義をおこなった。招聘したゲストスピーカーは、神戸大学の濱田麻矢教授、熊本学園大学の小笠原淳准教授、神奈川大学の松浦智子准教授、モンゴル研究者のミンガド・ボラグ氏、慶應義塾大学の越野剛准教授、北海学園大学の中根研一教授の各氏である。③として、研究代表者と研究分担者は、明末および清末の中国における印刷・上演メディアに関わる書籍・論文の収集をおこなった。④として、研究代表者と研究分担者は、2023年6月3日に北海道大学にて、「中国の「怪談」は怖くない? 中国文学探検行・文系祭編」と題する特別講義をおこない、これは本研究の成果発表と位置づけられる。また研究分担者は、武田雅哉『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 西遊記』KADOKAWA 、2024年2月を刊行した。研究代表者は、②の内容を本研究期間内に講義録として整理し、雑誌あるいは書籍として刊行することをめざす。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5(2023)年度の目標であった明末および清末の中国における印刷・上演メディアの通史を編むことは、国際研究集会、国内連続講義の開催によって新たな視点を得ることができ、研究代表者・研究分担者それぞれの活動によって、研究成果を一般に還元することもできた。

今後の研究の推進方策

令和6(2024)年度は、国内における研究打ち合わせおよび前年度の成果共有のための研究会開催をおこなう。連続講義録の作成・刊行準備を進めるとともに、引き続き、通史作成のための成果発表をおこなう。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [雑誌論文] 李祥年のラブストーリー 楊顕恵『夾辺溝記事』抄訳2023

    • 著者名/発表者名
      田村容子
    • 雑誌名

      饕餮

      巻: 30 ページ: 192-226

  • [学会発表] 中国文学における語れない記憶の叙述2024

    • 著者名/発表者名
      田村容子
    • 学会等名
      戦争記憶研究の新展開を探る ワークショップ
    • 招待講演
  • [学会発表] 中国の「怪談」は怖くない?中国文学探検行・文系祭編2023

    • 著者名/発表者名
      武田雅哉・田村容子
    • 学会等名
      北海道大学文系祭1テーマ講義「謎」
  • [図書] ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 西遊記2024

    • 著者名/発表者名
      武田雅哉
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      KADOKAWA
  • [学会・シンポジウム開催] Mingwei Song先生講演会「中国がSFを知ったころ 清末民初のSF小説とその後の展開」2023

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公開日: 2024-12-25  

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