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2022 年度 実績報告書

宋代書簡に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22H00644
配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

東 英寿  九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (90218686)

研究分担者 内山 精也  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20275019)
林 暁光  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (20916192)
浅見 洋二  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (70184158)
平田 茂樹  大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (90228784)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード宋代書簡
研究実績の概要

本年度は、研究期間の初年度であるので、2022年8月8日に研究計画について打ち合わせを行った。当初対面での開催で進めていたが、コロナ感染症の情況によりオンライン開催となった。打ち合わせでは、5年の研究期間における研究テーマについて議論をした後、メンバーそれぞれが行うテーマについて発表し、それを科研の研究全体の中にどのように位置づけるかについて確認を行った。この打ち合わせにおいて、5年間の研究期間におけるメンバーの研究の計画、成果の発表方法、今後のシンポジウムの開催について確認ができたことにより、本研究の方向性と基礎が確立できた。
本研究は毎年シンポジウムを開催することで研究を進めて行くことを目指しており、本年度はその「宋代書簡シンポジウム」の第1回目を2022年11月26日に開催した。シンポジウムでの発表者と発表題目は次の通りである。
東英寿「宋代書簡研究の可能性」、内山精也「蘇軾文学における清貧と闊達-尺牘が明かす実相ー」、平田茂樹「劉克荘の書信より見た「濟王冤案」と「梅花詩案」」
東は本科研の基礎的内容として、宋代の書簡研究の可能性について発表し、内山は北宋の蘇軾、平田は南宋の劉克荘にそれぞれ視点を据えて発表した。本シンポジウムは、東が会長を務めている日本宋代文学学会と共催の形で、同学会の学術大会において開催された。宋代を専門としている日本宋代文学学会の出席者と、宋代の書簡についての意見交換ができたことは大きな収穫であった。今後、シンポジウムの発表内容に基づき、各自論文にまとめて公刊する予定である。
本年度の科研メンバーの研究業績としては、12編の論文、6件の学会発表、2冊の書籍を刊行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、毎年1回、研究テーマに関する「宋代書簡シンポジウム」を開催し、研究を進展させていくことを中心的活動としている。研究初年度である令和4年度は、2022年11月26日に「第1回宋代書簡シンポジウム」を開催することができた。
コロナ感染症のため、このシンポジウムに海外から研究者を招請することは叶わなかったが、科研メンバ-3名が研究発表を行った。このシンポジウムを、研究代表者の東が会長を務める日本宋代文学学会大会の企画として開催できたことにより、多くの宋代文学研究者と意見交換ができ、本科研の研究活動にとって極めて有益であった。
本年度は、科研メンバーの研究業績として、12編の論文を発表し、6件の学会発表を行い、2冊の著書を刊行しており、計画通り順調に研究を進めている。

今後の研究の推進方策

今後は、当初の予定通り、本科研の中心的活動である「宋代書簡シンポジウム」を毎年開催する予定である。コロナ感染症も落ち着きつつあるので、今後は海外の研究者を招聘することも考えている。シンポジウムでの研究発表に基づき、その成果を論文として発表することを通して、本科研の研究を推進していくことができる。
さらに、科研メンバーは、研究計画に基づき各人のテーマに沿って研究を進め、国内や海外の学会やシンポジウムで研究報告を行い、それを成果として発表する予定である。

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 王安石古文文体の実証的考察2023

    • 著者名/発表者名
      東 英寿、久保山哲二
    • 雑誌名

      東洋文化研究

      巻: 25 ページ: 139-161

  • [雑誌論文] 松桂堂帖刻米フツ手跡「淨名齋記」復原2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      芸術学研究

      巻: 2023年第1期 ページ: 20-32

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中国文学における「鬧」―喧騒から攪乱へ―2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      大阪大学大学院文学研究科紀要

      巻: 第63巻 ページ: 117-147

  • [雑誌論文] 漢魏六朝文學文本的變異形態及類型2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      文学遺産

      巻: 2023年第2期 ページ: 15-29

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 歐陽脩書簡九十六篇の発見ー新資料発見の経緯と九十六篇の特色ー2022

    • 著者名/発表者名
      東 英寿
    • 雑誌名

      『宋代とは何か』(勉誠出版)

      巻: なし ページ: 141-154

  • [雑誌論文] 南宋士大夫劉克荘的交游空間与社会網絡2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 雑誌名

      大阪公立大学東洋史論叢

      巻: 22 ページ: 53-69

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 罪人与盲者:中国文学中光明与黒暗的象徴体系2022

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 雑誌名

      中国文学学報(北京大学・香港中文大学中文系)

      巻: 第12期 ページ: 87-98

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 父と子―蘇軾・陸游の詩における「孝」をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 雑誌名

      國學院中国学会会報

      巻: 第68輯 ページ: 1-24

  • [雑誌論文] 不徹底的歴史主義文学観-従古典文学研究視角看章学誠2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      斯文

      巻: 第八輯 ページ: 3-26

  • [雑誌論文] 作為藝術史的文學史ー以中古文學為中心的方法論省思2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      芸術学研究

      巻: 2022年第4期 ページ: 27-40

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 越智重明先生学述2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      中外論壇

      巻: 2022年第2期 ページ: 235-246

  • [雑誌論文] (翻訳)宋孝武帝及其時代(著者越智重明)2022

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 雑誌名

      中外論壇

      巻: 2022年第2期 ページ: 73-118

  • [学会発表] 文本細讀與文學史微觀察2023

    • 著者名/発表者名
      林 暁光
    • 学会等名
      周秦漢唐読書会(文學遺産編輯部、揚州大学文学院主催)
  • [学会発表] 宋代書簡研究の可能性2022

    • 著者名/発表者名
      東 英寿
    • 学会等名
      第1回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学学会第9回大会)
  • [学会発表] 劉克荘の書信から見た「濟王冤案」と「梅花詩案」2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 学会等名
      第1回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学学会第9回大会)
  • [学会発表] 蘇軾文学における清貧と闊達 ――尺牘が明かす実相――2022

    • 著者名/発表者名
      内山 精也
    • 学会等名
      第1回宋代書簡シンポジウム(日本宋代文学学会第9回大会)
  • [学会発表] 作為文学的清貧 ――蘇東坡尺牘所暗示的現実2022

    • 著者名/発表者名
      内山 精也
    • 学会等名
      北京大学・復旦大学・早稲田大学共催「中日漢籍研究与交流学術研討会」
    • 国際学会
  • [学会発表] 父と子―蘇軾・陸游の詩における「孝」をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      浅見 洋二
    • 学会等名
      國學院大學中国学会第65回大会
  • [図書] 宋代政治空間與結構ー科挙社会的“人際網絡”研究-2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹
    • 総ページ数
      379
    • 出版者
      浙江古籍出版社
  • [図書] 宋代とは何か : 最前線の研究が描き出す新たな歴史像2022

    • 著者名/発表者名
      平田 茂樹 , 山口 智哉, 小林 隆道 , 梅村 尚樹
    • 総ページ数
      266
    • 出版者
      勉誠出版
    • ISBN
      978-4-585-32523-9

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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