研究課題/領域番号 |
22H00673
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
能勢 隆 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90550591)
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研究分担者 |
伊藤 彰則 東北大学, 工学研究科, 教授 (70232428)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 英語学習支援 / リスニング / テキスト音声合成 / 深層学習 / スタイルモーフィング |
研究実績の概要 |
本研究課題では、「音響工学および音声知覚の観点から、リスニング能力の効率的な向上のための方法論とはなにか?」という学術的問いに対する解を導くため、これまで我々が統計的音声合成、機 械学習、対話型英会話学習システムなどの研究により培ってきた個別の要素技術を融合・発展させ、話者・地域・スタイル・訛りといった英語音声の特徴を深層学習に基づくモーフィング技術に より段階的にシミュレーション可能な全く新しい実環境リスニング学習支援の実現を目指し、以 下の具体的な 4項目について検討を行うことを目的とする。(a)多様な話者・地域・スタイルを有する音声コーパスの設計と構築、(b)深層学習に基づくモーフィング音声合成技術の確立、(c)モーフィング音声合成を用いたリスニング学習支援システムの開発、(d)提案システムによる実環境におけるリスニング能力向上の実証実験。2022年度は上記のうち(a)の専用音声コーパスの構築のための諸検討を行った。具体的には英語音声合成の予備的実験、およびそれに基づくバランスコーパスの設定および分量の検討、予備的な収録に基づく異なる話速の音声の収録、分析を行った。分析の結果、話速が早い場合にリンキング・リダクションなどの発音特徴が増加することで、英語初学者の聞き取り精度が低下することを確認し、一様な伸縮により作成された低速な 音声の聴解を調査した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は当初予定していた(a)多様な話者・地域・スタイルを有する音声コーパスの設計と構築、について予定通り予備的検討や分析を行い、英語のリスニング学習において最も影響を受けやすい話速に着目したコーパスの構築を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は(b)深層学習に基づくモーフィング音声合成技術の確立、について取り組む。具体的には2022年度に構築した話速の異なる音声コーパスを用いて、スタイルモーフィング技術の検討を行う。その際、中間的なスタイル・話速の音声の聞き取りやすさについても実験的に確認を行う。
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