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2022 年度 実績報告書

中学校英語に連携する小学校英語における絵本のストーリーテリング活動と教材開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 22H00679
配分区分補助金
研究機関成蹊大学

研究代表者

小野 尚美  成蹊大学, 文学部, 教授 (10259111)

研究分担者 泉 恵美子  関西学院大学, 教育学部, 教授 (10388382)
田縁 眞弓  京都光華女子大学, こども教育学部, 教授 (60646769)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード絵本のstorytelling / LBS指導モデル / Emergent Literacy
研究実績の概要

2022年度は、当初の計画通り、公立小学校3校と私立小学校2校でLBS指導法を使った研究授業を行った。公立小学校2校では2年生を対象にTakoyakiBoyを使った授業を行い、もう一つの公立小学校では3年生を対象にLet's Try!1(Unit9) In the Autumn Forest「英語のお話を読もう」を使って授業を行った。私立小学校でも2年生と3年生に授業を実施した。研究授業を始める前に、研究協力者の小学校教員には、Zoomによるオリエンテーションを行い、教え方についての質疑応答の機会を設けたため、LBS指導法を使った授業は初めてであったが、滞りなく教えることができた。2023年3月には、研究分担者と研究協力者全員の参加による反省会を行い、公立小学校でLBS指導法を実施した効果及びカリキュラムに絵本のstorytelling活動を取り入れる難しさについても意見交換することができた。
また、LBS指導法については、研究代表者と研究分担者及び研究協力者とともに講演や学会での口頭発表を行った。2022年7月には小学校英語教育学会(JES)での口頭発表、2022年8月には2022年度京都府私立小学校連合会にて講演を、2023年1月3日のハワイで開催された国際学会でも口頭発表を行い、聴衆からは大変興味深い指導法であるというコメントをいただいた。2023年1月には、小学校英語外国授業づくり研究会スペシャルセミナーと、2月にはセンゲージ出版主催の講演会で講演を行った。
さらに、2022年11月には、研究社からLBS指導法についての著書を出版した。この本では、絵本のstorytellingに伴うLBS指導法を支える理論と実践について説明をしている。また、LBS指導で使っているテクストのToro's StoryとTakoyakiBoyを製本して、研究授業に使用した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

予定通り公立小学校教員の協力を得ることができ、公立小学校3校でLBS指導法に基づく絵本のstorytelling活動を行えた。また本研究の目的は、小学校児童が次年度も絵本のstorytelling活動を続けて行い、英語学習の効果を測定することになるのだが、2023年度も同じ公立小学校で、昨年LBS指導を経験した児童を対象にLBS指導法を使った絵本のstorytelling活動を実施できることになっている。2023年度も同じ私立小学校2校で研究授業を実施することができる。公立小学校と私立小学校の先生にはご理解をいただき、続けて研究授業を実施することができるので、研究が進展しているといえる。
2022年11月にLBS指導法についての著書を研究社から出版できた。この本は、LBS指導法を使って教える教員にとっては参考書のような存在になり、本研究を遂行するにあたっても重要な本となる。
LBS指導法に関する学会発表は小学校英語教育学会の年次大会で行い、その他に招待講演として3回LBS指導法についての講演を行い、さらに、1月にはハワイで開催された国際教育学会での発表も経験し、それらの機会に多くの教育者と情報交換をすることができたことも計画以上に研究が進んでいる理由であろう。

今後の研究の推進方策

2023年以降は、昨年LBS指導法で絵本のstorytelling活動を経験して英語を学んだ児童に継続してLBS指導法による英語学習を行い、英語コミュニケーション能力の習得の様子を記録する。公立小学校3校でこれが実現する予定である。また私立小学校2校でも次年度にLBS指導法で絵本のstorytelling活動を行い英語学習を行う予定である。本研究では、学習者のemergent literacyを活用して、単なるスキルの習得としての英語学習ではなく、リテラシーとしての英語学習を目指している。LBS指導によって身に付けたリテラシーとして英語能力が児童の中学での英語の学びを助けると考えられる。その様子を学年ごとに測定していく予定である。
またLBS指導法についての情報を発信するためにホームページを開く予定である。本研究に興味のある小学校教員、大学教員、英語を教えている人びととの交流の場を持つことで、より活発な意見交換ができることが期待される。
さらに、昨年度の公立小学校での試みについて2023年7月のJASTEC(日本児童英語教育学会)で口頭発表をする予定である。また、私立小学校での試みについて2023年8月に韓国(清州)で開催されるAsia TEFLで口頭発表することが決まっている。2023年1月3日にハワイで行った口頭発表に続き、国際学会での発表は2回目となり、日本だけでなく他の国々の教育関係者と意見交換をする機会が与えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Learning by Storytelling: the Development of Effective English Activities for 3rd Graders Through Storytelling with Picture Books2023

    • 著者名/発表者名
      Naomi Ono, Mayumi Tabuchi, and Machi Augustine
    • 学会等名
      The 21st Annual Hawaii International Conference on Eudcation
    • 国際学会
  • [学会発表] 小学校英語とストーリーテリング2023

    • 著者名/発表者名
      田縁眞弓、小野尚美
    • 学会等名
      小学校英語外国語授業づくり研究会スペシャルセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] Storytelling: What are the benefits?2023

    • 著者名/発表者名
      Mayumi Tabuchi, Naomi Ono
    • 学会等名
      Ready for School, Ready for Success with National Geographic Learning Japan(センゲージ出版社)
    • 招待講演
  • [学会発表] Learning By Storytelling (LBS) 指導モデルに基づいた読み書き素地作りにつなげる低学年の英語指導法2022

    • 著者名/発表者名
      吉本連、オーガスティン真智、田縁眞弓、小野尚美
    • 学会等名
      小学校英語教育学会(JES)四国大会
  • [学会発表] 小学校におけるLNS(Learning by Storytelling)指導 絵本の読み聞かせを活用した小学校での英語指導法について2022

    • 著者名/発表者名
      小野尚美、田縁眞弓
    • 学会等名
      2022年度京都府私立小学校連合会 夏期合同研修会 外国語部会(講演)
    • 招待講演
  • [図書] 小学校英語とストーリーテリング2022

    • 著者名/発表者名
      小野 尚美、田縁 眞弓、オーガスティン 真智、吉本 連
    • 総ページ数
      185
    • 出版者
      研究社
    • ISBN
      978-4-327-41107-7

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公開日: 2023-12-25  

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