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2022 年度 実績報告書

中近世キリスト教世界における「包摂する暴力」ー迫害と寛容の二分法を超えてー

研究課題

研究課題/領域番号 22H00709
配分区分補助金
研究機関早稲田大学

研究代表者

甚野 尚志  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)

研究分担者 三浦 清美  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20272750)
武田 和久  明治大学, 政治経済学部, 専任准教授 (30631626)
押尾 高志  西南学院大学, 国際文化学部, 講師 (40869088)
石黒 盛久  金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (50311030)
黒田 祐我  神奈川大学, 外国語学部, 教授 (50581823)
辻 明日香  川村学園女子大学, 文学部, 准教授 (60549509)
小林 亜沙美  就実大学, 人文科学部, 准教授 (60908911)
皆川 卓  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90456492)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードキリスト教世界 / 暴力 / 中世ヨーロッパ / 近世ヨーロッパ / レコンキスタ / 異端審問 / イタリア政治思想 / ムスリム
研究実績の概要

2022年度は、まず2022年5月15日にzoomでの研究会を開催し、今年度の予定について討議するとともに、分担者の一人の三浦清美が「「ルーシ(中世ロシア)における君主概念の変遷-カルケドン信条、テオーシス、アウトクラトール」と題して報告し、本共同研究で自身が取り組む課題について説明した。また2022年9月9日から10日には山梨大学で合宿研究会を開催し、分担者全員が今後、本科研共同研究で自身が取り組む研究テーマについての報告を行い、また全体の共同研究を今後どのようにまとめていくかを議論した。同時に来年度以降の外国人研究者の招聘の可能性や国際シンポジウム開催の可能性についても議論した。秋には、分担者のうち、石黒盛久と小林亜沙美が本科研共同研究の一環として、それぞれイタリアとドイツの国際研究集会で、科研のテーマに関わるトピックでの報告を行ったが、その内容については、2022年12月28日のzoom研究会でそれぞれが詳細に内容を紹介した。また2023年3月8日には、早稲田大学戸山キャンパスで対面の科研研究会を開催し、分担者の辻明日香が「13世紀半ばエルサレムにおける史跡のイスラーム化とその余波」と題した報告を行い、科研共同研究で今後、深めるテーマについて説明を行った。
今年度は、それぞれの分担者が自身のテーマについてどのような視点で取り組むのかについての問題提起的な報告を行う研究会を主に開催したが、すでに当該のテーマで二人の分担者がイタリアとドイツで報告し、ヨーロッパの研究者との今後の交流の打ち合わせも行ったことは十分な成果といえよう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度はZoom研究会を二回、対面研究会を二回、開催して、すべての分担者が研究報告を行うとともに、2名の分担者がヨーロッパの研究集会で報告することができた。これにより、今後の共同研究の方向性が定まったこと、また予定していた2023年度の外国人研究者の招聘の実現の見通しが立ったことが、おおむね順調に進展していると判断する理由である。

今後の研究の推進方策

2023年度には、イタリアから中近世の宗教と暴力のテーマに関する専門家のペレグリーニ教授(ベルガモ大学)を招聘できることになったので、同教授の講演を中心とするワークショップを2023年9月に開催し、研究テーマに関しての討議を深めていきたい。今後はペレグリーニ教授の研究グループとの連携を図りながら、また、分担者間での対面研究会や合宿研究会を通じて、研究をさらに推進していく予定である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] マキアヴェッリ思想における公民的心性の宗教的起源-15世紀フィレンツェ政治文化を背景に2023

    • 著者名/発表者名
      石黒盛久
    • 雑誌名

      金沢大学歴史言語文化学系論集 史学・考古学篇

      巻: 15 ページ: 1-21

  • [雑誌論文] ムスリム外交官が見た近世スペイン:アラウィー朝外交使節の記録から2023

    • 著者名/発表者名
      押尾高志
    • 雑誌名

      国際文化論集

      巻: 37-2 ページ: 77-106

  • [雑誌論文] 中近世地中海の捕虜/奴隷,そして彼らの解放をめぐる研究状況2022

    • 著者名/発表者名
      黒田祐我
    • 雑誌名

      スペイン史研究

      巻: 36 ページ: 23-28

  • [雑誌論文] 慶應義塾図書館所蔵アルフォンソ10世関連写本ファクシミリ版二作品解説―『聖母マリアの古謡集』および『チェス、さいころ、盤上ゲームの書』―2022

    • 著者名/発表者名
      黒田祐我
    • 雑誌名

      日吉紀要 言語・文化・コミュニケーション

      巻: 54 ページ: 75-96

    • オープンアクセス
  • [学会発表] バーゼル公会議(1431-1449)とは何だったのか ―Johannes Helmrath の研究を中心に―2023

    • 著者名/発表者名
      甚野尚志
    • 学会等名
      中世ヨーロッパ史研究会(REN)
  • [学会発表] Mobility of architects from Ticino in the early baroque court culture; from the will of Filiberto Lucchese 1606-1666”2023

    • 著者名/発表者名
      皆川卓
    • 学会等名
      LabiSALP workshop; Spatial and Social Mobilities in the Medieval and Early Modern Alpine Regions
  • [学会発表] 「家父⾧主義的暴力と改宗―スペイン領アメリカにおけるイエズス会宣教を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      武田和久
    • 学会等名
      キリスト教史学会第73回大会
  • [学会発表] Delegationsgerichtsbarkeit als Effizienzbemuhung der mittelalterlichen papstlichen Kurie2022

    • 著者名/発表者名
      小林亜沙美
    • 学会等名
      ドイツ、ヴェッツラー、Gesellschaft fur Reichskammergerichtsforschung
    • 国際学会
  • [学会発表] Da Machiavelli a Botero: La Ragion di Stato di Botero e le principali caratteristiche della filosofia politica italiana nel trado Cinquecento2022

    • 著者名/発表者名
      石黒盛久
    • 学会等名
      Boteriana III Convegno Internazionale di Studi
    • 国際学会
  • [図書] 図説スペインの歴史2022

    • 著者名/発表者名
      黒田祐我(共著)
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      河出書房新社
    • ISBN
      9784309763163

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公開日: 2023-12-25  

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