研究課題/領域番号 |
22H00745
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
嘉村 哲郎 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90543710)
|
研究分担者 |
亀田 尭宙 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 特任助教 (10751993)
川邊 咲子 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 特任助教 (70867374)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 専門用語辞書 / シソーラス / 文化財情報 / デジタルアーカイブ / Lunked open Data |
研究実績の概要 |
2022年度は、外国語辞書データの日本語化のための翻訳チームの立ち上げを行い、約40万レコードあるデータの翻訳の進め方の確認、問題点の抽出等を行った。当初、2022年度には開発元のGetty Research Instituteが主催とする辞書データの翻訳に関する国際会議が計画されていたが、コロナウイルスの影響で中止となったため各国の状況や本研究における取組の情報共有等ができないままとなった。これらの会議は翌年度以降に開催延期とされている。ただし、研究を進めるに際して解決が必要な課題に関しては、適宜メール等での問い合わせで対応した。これらの辞書データの開発経緯や利用に関する情報をチームメンバーと共有するために、Getty Research Instituteによるオンラインプレゼンテーションを行い、理解を深めた。研究対象の辞書は、これまで経験として扱った辞書データと比較して、翻訳に求められる精度の条件が厳しく、見出し語や解説文の確認のほか、実際に日本国内でその後が使われている文献3件以上の典拠が求められる。今年度の作業のうち、文献調査に関しては、図書館等で物理資料に当たる作業は非常に時間がかかることから、効率的に行う方法の検討が必要である。2022年度の活動成果は、日本語の見出し語が約15000語、解説文244件、文献情報の登録件数約410件となった。翻訳チームのメンバー似関しては不足している状態のため、引き続き学協会等で声がけなどを行い、参加者の獲得をめざす。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は学術的な解釈が必要な辞書データを作成するために、専門的知見を有した協力者が必要不可欠である。本年度は、協力者の事情により当初予定していた稼働時間を下回ったことに加え、多言語データ作成に必要な調査項目と必須記載事項が増加したことにより、当初計画以上の作業時間が必要になった。そのため、本事業の実施に遅れが生じている。さらに、新型コロナウイルスによる対面活動の縮小・制限に伴い、調査が満足に行えないことがあった。また、本年度に参加を予定していた2件の国際会議では、本研究テーマに関するセッションや諸外国の類似の取組に関連する発表が計画されていたが、開催が現地の対面であることと、場所がロシア隣国及びウクライナ近郊(エストニア、オーストリア)であったため、令和4年2月に勃発したウクライナ侵攻に伴う危険性のため参加を見送ることとなった。また、この影響で国際会議自体の規模も縮小して行われたため十分な情報収集や議論ができない状況となった。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き新型コロナウイルスに関わる規制等の社会状況とロシアのウクライナ侵攻に関する動向を注視しつつ、活動をなるべくオンラインを中心とした展開を行えるように進めて行く。また、国際会議における研究発表や議論の参加は、日程調整の結果、次回開催の2023年9月に延期となったため、この日程に合わせて対応を進めて行く。
|