• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

海底段丘と海底活断層から構築する相模トラフ周辺の新たな地殻変動モデル

研究課題

研究課題/領域番号 22H00755
配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

後藤 秀昭  広島大学, 人間社会科学研究科(文), 准教授 (40323183)

研究分担者 杉戸 信彦  法政大学, 人間環境学部, 教授 (50437076)
隈元 崇  岡山大学, 自然科学学域, 教授 (60285096)
楮原 京子  山口大学, 教育学部, 准教授 (10510232)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード海底活断層 / 海底段丘 / 海底地形 / 相模トラフ / アナグリフ
研究実績の概要

研究計画のとおり,海上保安庁や海洋研究開発機構が取得してきた既存の測深データを収集し,主に約1.5秒メッシュの海底地形の数値標高モデル(DEM)を新たに作成した。なお,全体で1秒メッシュを計画していたが,データの精度や補正状況を鑑み,場所によって解像度を変えた。また,データを加除できるように多数のDEMデータに分割し,最新で最高の解像度で地形画像が作成できるようにした。
生成したDEMをもとに地形アナグリフを作成し,海底活断層の認定を試みた。房総半島沖では東西方向に延びる明瞭な逆断層による変動地形が確認できた。また,相模トラフでは軸部のうち,特に南半部は地形データの整備状況が悪く,地形画像が不鮮明であり,活断層の分布や変位様式が十分に読み取れないことが解った。そこで,この付近を対象に,2022年度末に,マルチビーム測深機を用いた調査を行った。黒潮の分流による強い潮流があるうえ,東京湾への航行船舶が多く通過する場所であり,調査には細心の注意と高い技術が必要であったが,調査にかける熱意と調査委託業者の協力により,高品質で高い解像度の地形データを得ることができた。相模トラフの変動地形を理解する極めて重要な地形データを得ることができたと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現時点では,最も解像度の高い相模トラフ周辺の海底地形画像および地形図を作成できたと考えている。海底活断層の分布についても予察的な検討が進んでおり,海底段丘についても,その分布が多数確認できた。

今後の研究の推進方策

研究計画に基づいて計画を推進する。予察的に検討を進めてきた海底活断層および海底段丘について研究者間で議論し,その性質や特徴を明らかにしていく。また,その成果について学術大会での発表および,論文執筆を進める予定である。さらに,測深調査に適当な課題と場所を定め,調査を実施する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Revealing the distribution of active submarine faults off the coast of Oga Peninsula using high-resolution stereoscopic topographic images2022

    • 著者名/発表者名
      Hideaki Goto, Hikaru Moriki, Takashi Kumamoto, Takashi Nakata
    • 雑誌名

      Geomorphology

      巻: 418 ページ: 108465

    • DOI

      10.1016/j.geomorph.2022.108465

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] VOXEL型段丘形成シミュレータを用いた相模トラフ巨大地震に関する変動地形の考察2022

    • 著者名/発表者名
      隈元 崇・竹竝大士
    • 雑誌名

      岡山大学創立70周年記念地理学論文集

      巻: なし ページ: 51-60

    • 査読あり
  • [学会発表] 沿岸海底地形から認定される 房総半島沖および喜界島沖の活断層2023

    • 著者名/発表者名
      後藤秀昭・杉戸信彦
    • 学会等名
      日本地理学会2023年春季学術大会
  • [学会発表] 海底地形の変動地形学的判読による海底活断層の認定方法2022

    • 著者名/発表者名
      後藤秀昭・森木ひかる・隈元崇・中田高
    • 学会等名
      日本活断層学会2022年秋季学術大会
  • [学会発表] 活断層の地形を活かした人々の歴史的な営み2022

    • 著者名/発表者名
      後藤秀昭
    • 学会等名
      日本活断層学会2022年秋季学術大会
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi