研究課題/領域番号 |
22H00769
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
椎野 若菜 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (20431968)
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研究分担者 |
大門 碧 北海道大学, 国際連携機構, 特任助教 (30713755)
花渕 馨也 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50323910)
Karusigarira Ian 政策研究大学院大学, 政策研究科, 講師 (50910452)
白石 壮一郎 弘前大学, 人文社会科学部, 准教授 (80512243)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | シングル / 性教育 / 性観念 / 高学歴化 / 女性 / 若者 / 結婚 |
研究実績の概要 |
本研究は、高学歴化とともに女性のセクシュアリティの変化とシングルマザー化の傾向が顕著である東部アフリカを対象に、セクシュアリティと結婚についての重要な変化の複合を紐解き、現代アフリカにおける女性たちの直面する状況との格闘を描き出すことを大きな目的としている。申請当時は2022年時点でどの程度の海外調査が可能になるか予定も立てづらかったのが現状であるが、計画したとおり、ウガンダとケニアの若手研究者をつなぎ積極的にオンライン研究会を開催し、さらに現地においても研究会を開催することができ、ネットワーキングを実体化しつつある。また現地調査もウガンダとケニアにて実施することができた。現地協力者のひとりであるナイロビ大学のトム・オンディチョ氏を東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所に半年間招へいし、本課題と関連する共同研究プロジェクト'Sexual Education Handbook for University Students in Kenya'を実施した。なぜシングルマザーが増えているのか、という問いは若者の性観念について調査する必要がある。大学生レベル、小中学校、セカンダリーレベル、と教育現場におけるセクシュアリティ教育の実態と生徒・学生たち、親世代の認識についても調査を開始した。 さらに1月には国際シンポジウム「現代アフリカにおけるセクシュアリティ:伝統、教育、そして実践」本課題と共催にて開催することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍での調査はいつもよりも渡航にかかる準備や手間がかかり、また2、3年ぶりのフィールド調査も、さまざまな変化をキャッチアップしながら行うことになった。 ハンディは多かったものの、夏や年度末にはウガンダやケニアにおいて調査ができ、本課題の協力者とも現地で研究会を開催することができた。9月~2月は協力者であるトム・温ディチョ氏を招へいし共同研究を開始することができた。 IUAESの研究大会が予定より延期され次年度の開催となり本年度の参加はかなわなかったが、1月末にアジア・アフリカ言語文化研究所にて国際シンポジウムを開催することができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も、国際シンポジウムや調査で得た知見をもとに、現地調査に重きをおきながら研究をすすめていく。メンバー間の研究連絡も大事であるため、zoomを駆使しながら、対面でも国外・国内研究会を開催したい。予定どおり、代表者はEuropean Conference on African Studies (ECAS)にて、本課題のテーマである父系社会とシングルマザーの増加、子どもの嫡出性の問題を発表し、海外のアフリカニストと議論する予定である。夏と年度末にメンバーはウガンダ、ケニア、コモロ島民のいるフランス・マルセイユにて調査を行う予定である。
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