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2022 年度 実績報告書

ヨーロッパとアジアの比較による政党レジリエンス論の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 22H00808
配分区分補助金
研究機関國學院大學

研究代表者

上神 貴佳  國學院大學, 法学部, 教授 (30376628)

研究分担者 成廣 孝  岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (90335571)
宮内 悠輔  立教大学, 法学部, 助教 (70967182)
伊藤 武  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70302784)
藤嶋 亮  國學院大學, 法学部, 教授 (70554583)
堤 英敬  香川大学, 法学部, 教授 (20314908)
竹中 治堅  政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (70313484)
朴 志善  岡山大学, 社会文化科学学域, 特任助教 (80845610)
禹 隠喜  城西国際大学, 語学教育センター, 助教 (10967425)
陳 柏宇  新潟県立大学, 国際地域学部, 准教授 (10781007)
今村 祥子  京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携講師 (60725498)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード比較政治 / 政党政治 / ヨーロッパ / アジア
研究実績の概要

R4年度は全体会合を3回、対象国ごとの会合を複数回実施した。R4年5月の全体会合では、研究の目的を確認し、成果物のイメージを共有した。R5年1月の全体会合では、全体の作業方針、国・地域ごとの具体的な作業指針について、打ち合わせを行った。R5年3月の最終会合では、国・地域ごとの分析期間、対象政党、利用可能な資料などについて報告を行い、相互に調整した。加えて、本科研メンバーを主体とする研究会(比較政党政治研究会)も1回開催した。上記の会合を通じて、具体的には、下記を確認し、決定した。
本研究の目的:西欧・南欧、中東欧・北東アジア・東南アジアの政党を比較することにより、国家・社会関係における政党のグローバルな収斂を検証する。西欧・南欧では、政党は社会に基礎を置くものから国家資源に依存するものへ(社会から国家へ)、中東欧・北東アジア・東南アジアでは、政党は国家に依拠するものから社会に進出するものへ(国家から社会へ)、という収斂説の妥当性を検証する。
本研究の分析枠組み:「政党の制度化」概念を用いて、得票変動に対する政党の組織的対応と公式制度の変化との関係を検証する。政党の対社会関係では「政党レジリエンス論」の妥当性について、政党の対国家関係では公式制度の党派的利用について検証する。具体的には、得票変動、政党組織(構造)、政党組織(意思決定)、公式制度に注目する。
各章で明らかにしたい問い:得票変動に対して政党はどのように組織的に対応しているか。得票変動に対して政党はどのように公式制度を利用しているか。
分析の対象/データ/方法:クリティカル・ポイント(民主化/制度改革)のt-2時点くらいからスタート、主要政党+挑戦者政党/各国固有のデータを中心に利用/質的、記述的、歴史的方法、ただし量的手法を排除しない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

R4年度の活動は研究方針の確認と各班の調整を行うことで、R5年度以降の執筆につなげていくものであり、おおむね順調に進展したといえる。

今後の研究の推進方策

R5年度の研究推進方策については、昨年度同様に文献調査や現地インフォーマントによる調査を行いつつ、コロナ禍による渡航制限が解除されたことを受けて、現地調査も実施する。今年度の目標は、各国政党の得票変動に対する組織的、制度的対応について、担当者が研究のアウトラインを作成し、執筆のための準備を整えることである。
海外出張を予定しているのは、西欧班(ベルギー)、南欧班(イタリア)、北東アジア班(台湾)である。現地インフォーマントを通じた調査を実施するのは、中東欧班(ルーマニア)、東南アジア班(インドネシア)である。これらの調査を通じて、各国の政党や選挙に関する各種媒体のデータを収集・整理する。また、研究打ち合わせについては、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド方式で開催し、国内出張費用の適切な執行に努める。

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (8件)

  • [雑誌論文] British Social Attitudes befor and after Brexit2023

    • 著者名/発表者名
      Takashi Narihiro
    • 雑誌名

      Okayama Law Review

      巻: 72 ページ: 312-372

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 統合懐疑主義の限界~イタリア世論におけるEUと自由貿易支持の検証2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤 武
    • 雑誌名

      日本EU学会年報

      巻: 43 ページ: 158-179

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評「竹中佳彦・山本英弘・濱本真輔編著『現代日本のエリートの平等観:社会的格差と政治権力』明石書店,2021年」2023

    • 著者名/発表者名
      堤 英敬
    • 雑誌名

      選挙研究

      巻: 38 ページ: 71-72

  • [雑誌論文] 書評「竹中治堅著『コロナ危機の政治 安倍政権vs.知事』中公新書,2021年」2022

    • 著者名/発表者名
      上神貴佳
    • 雑誌名

      選挙研究

      巻: 37 ページ: 80-82

  • [雑誌論文] イタリア「極右・女性首相の誕生」をめぐる狂騒曲2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤 武
    • 雑誌名

      世界

      巻: 2022年12月号 ページ: 220-228

  • [雑誌論文] イタリア 右派メローニ政権の「堅実路線」2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤 武
    • 雑誌名

      外交

      巻: 76 ページ: 128-133

  • [学会発表] 戦間期東欧における権威主義とファシズム2022

    • 著者名/発表者名
      藤嶋 亮
    • 学会等名
      日本比較政治学会
  • [学会発表] Prime Ministers in Search for Effective Responses to the Covid-19 Crisis amid the Multilevel Governance2022

    • 著者名/発表者名
      竹中治堅
    • 学会等名
      日本政治学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 脱冷戦期漁業協定改定における日本の韓国安全保障化の過程2022

    • 著者名/発表者名
      朴志善
    • 学会等名
      東アジア日本研究者協議会
    • 国際学会
  • [学会発表] 開放型の大統領候補者選定がもたらした政治的影響―2000年代以降の韓国の主要政党の事例を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      禹隠喜・朴志善
    • 学会等名
      日本比較政治学会
  • [学会発表] 中華民国設立から現在までの日中・日台関係―孫文時代から蔡英文時代までの変遷2022

    • 著者名/発表者名
      陳柏宇
    • 学会等名
      北東アジア学会 学術研究大会
  • [学会発表] 中華民国設立から現在までの日中・日台関係―孫文時代から蔡英文時代までの変遷2022

    • 著者名/発表者名
      陳柏宇・丘偉国
    • 学会等名
      INAFと早稲田大学東アジア国際関係研究所の共同国際シンポジウム
  • [図書] 日本政治の第一歩〔新版〕2023

    • 著者名/発表者名
      上神貴佳・三浦まり(編)
    • 総ページ数
      284
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      9784641151123
  • [図書] 「議会と政党」川出良枝・谷口将紀(編)『政治学〔第2版〕』107~1242022

    • 著者名/発表者名
      上神貴佳
    • 総ページ数
      260
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      9784130322355
  • [図書] 「事例1:現代欧州諸国の政治文化・市民と民主政治」岩崎正洋・松尾秀哉・岩坂将充(編)『よくわかる比較政治学』82~832022

    • 著者名/発表者名
      成廣 孝
    • 総ページ数
      212
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623094646
  • [図書] 「学校戦争」「地域言語政策」「戦後復興期の対立」「連立時代の到来」「ポピュリズムの時代」松尾秀哉(編)『ベルギーの歴史を知るための50章』2022

    • 著者名/発表者名
      宮内悠輔
    • 総ページ数
      324
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750353791
  • [図書] 「第18章 ポピュリズム 4 事例Ⅲ:イタリアにおけるポピュリズムの主流化」岩崎正洋・松尾秀哉・岩坂将充(編)『よくわかる比較政治学』178~1792022

    • 著者名/発表者名
      伊藤 武
    • 総ページ数
      226
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623094646
  • [図書] 「第19章 クライエンテリズム 事例Ⅱ:クライエンテリズムと政治腐敗-ルーマニアとブルガリアの事例から考える」岩崎正洋・松尾秀哉・岩坂将充(編)『よくわかる比較政治学』184~1852022

    • 著者名/発表者名
      藤嶋 亮
    • 総ページ数
      226
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623094646
  • [図書] 「なぜ君は小選挙区で勝てたのか:香川一区」白鳥浩編著『二〇二一年衆院選:コロナ禍での模索と「野党共闘」の限界』183~2022022

    • 著者名/発表者名
      堤 英敬・森 道哉
    • 総ページ数
      334
    • 出版者
      法律文化社
    • ISBN
      9784589042279
  • [図書] 『「強国」中国と対峙するインド太平洋諸国』2022

    • 著者名/発表者名
      竹中治堅(編)
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      千倉書房
    • ISBN
      9784805112410

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公開日: 2023-12-25  

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